食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02960560188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、非定型スクレイピー発生時に適用する衛生管理措置に関する最近の調査研究2件について自ら評価報告書を公表
資料日付 2009年8月20日
分類1 -
分類2 -
概要(記事) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、非定型スクレイピー発生時に適用する衛生管理措置に関する最近の調査研究2件について自ら評価報告書を2009年7月23日付で公表した。
 1.背景
 欧州委員会から、非定型スクレイピーが発生した動物群における定型スクレイピーに感受性をもつ遺伝子型の動物の淘汰を廃止するという衛生管理措置改正案が提案されている。AFSSAの伝達性亜急性海綿状脳症専門委員会(CES ESST)は、定型スクレイピーに適用する衛生管理措置を非定型スクレイピーが発生した動物群について適用するのは適当でないと認めた。非定型スクレイピーに高いリスクのある対立遺伝子を有するめん羊の取扱いについて委員会の意見は二つに割れた:
(1)多数派意見は、動物の非定型スクレイピーに高い感受性のある遺伝子型であるAHQ及びAFRQ対立遺伝子を有する動物を食用にしないよう勧告するものであった。
(2)少数派意見は、知見の発展や将来のリスク対策に資するためにPrP遺伝子の4つのコドン(136、141、154及び171)の遺伝子型の同定を行うとしても、AHQ及びAFRQ対立遺伝子を有する動物を食用にしないというのは根拠がないとするものであった。
最近AFSSAとフランス国立農学研究所(INRA)は、共同で2002~2007年の期間に実施した小型反すう動物サーベイランス・プログラムから得られたデータの分析を行った。その結果、非定型スクレイピー発生動物群における二次感染による非定型スクレイピー有病率は、一般のめん羊群の有病率と比べて高いというものではなかった。
更に、この二つの研究機関は非定型スクレイピーのリスク要因を特定するために対照症例研究を実施したが、いずれのリスク要因も伝達性の病気を引き起こすものではなかった。
これらの二つの研究調査は、家畜飼育条件下では非定型スクレイピーの病原体の伝染性が小さいか、又は無いことを示唆するものである。
2.結論 最近公表されたデータや非定型スクレイピー発生動物群についてAFSSAとINRAが実施した共同調査研究は、非定型スクレイピーが低伝達性(または非伝達性)であるという仮説を支持するものである。(i)毎年確認される非定型スクレイピー発生動物群の数は少なく、(ii)試料サンプリングの種類及び適用する検査法が最適化されていない、という状況においては、定型スクレイピーの衛生管理措置と同じ強化サーベイランスを非定型スクレイピーが発生した動物群に適用しても、これらの動物群における非定型スクレイピー病原体の個体間伝達についてさらに多くのデータを得ることはできないであろう。
以上はCES ESST専門委員会委員全員が同意見であったが、意見が分かれたのは以下の点であった:
(1)専門家の多数派は、非定型スクレイピーが発生した動物群の二次感染による非定型スクレイピーの有病率は一般の動物の有病率と変わりなく、非定型スクレイピー発生動物群に対する現状の衛生管理措置を維持することは適切でないと考えている。すなわち、初発症例が検出された動物群で非定型スクレイピーを検出する可能性は一般の動物群における症例検出の可能性より高いとはいえない。以上の理由で、動物群間の交流を制限する必要はないと考えている。(2)少数派は、今日利用できるデータでは非定型スクレイピーの個体間伝達の可能性は排除できないとしている。従って、非定型スクレイピーが発生した動物群では、下記の措置を維持することが必要であると考えている:
 1)動物の移動の制限、特に繁殖用動物の交流の制限措置
 2)非定型スクレイピー発生群の動物について特定の年齢にターゲットを設定した強化サーベイランス・システム、小脳と閂部から採取したサンプルで迅速検査、及びPrP遺伝子のスクレイピー関連コドン(136、141、154 及び171)について遺伝子タイピングの実施
 3.勧告 CES ESST専門家は、非定型スクレイピー症例での末梢組織及び体液の伝達特性に関する新たな生理病理学的データが得られるまで、現行の衛生管理措置を維持するよう提案する。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Documents/ESST2009sa0032.pdf
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