食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02910390188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、炭疽菌と間接的に接触した可能性がある動物由来の肉及び肉製品摂取に関するヒトの健康リスクについて意見書を提出
資料日付 2009年6月8日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、炭疽菌と間接的に接触した可能性がある動物由来の肉及び肉製品摂取に関するヒトの健康リスクについて食品総局(DGAL)から諮問を受け2009年4月20日に意見書を提出した。
1. 炭疽菌Bacillus anthracisについて
 炭疽菌感染は95%が皮膚感染である。消化器官と呼吸器官への感染は少ないが、死亡率は50%を超える。加熱不十分な肉及び内臓の摂取が消化器感染の主原因である。炭疽菌の感染用量については証拠が殆どない。
 炭疽病原因菌のBacillus anthracisは通性嫌気性の芽胞形成グラム陽性菌である。ストレスが引金となって芽胞形成する。栄養欠乏が芽胞形成の主要因である。15~41℃で酸素が存在する湿気の多い環境では24時間以内に出芽する。
 B. anthracisは15~45℃で増殖する。2~16℃で保存されている生肉では、芽胞の形成はやや低下する(0.15対数/日)。4~-20℃の水中ではB. anthracisの芽胞数は安定している。
2. 諮問1:炭疽菌に感染した動物と体を切り分けた器材を用いてカットした肉や内臓には摂食者のリスクはあるか?
 B. anthracisに汚染された肉や肉製品を生または不十分な加熱で摂取すると、摂食者は健康リスクを生ずる。
3. 諮問2:これらの肉や内臓と接触した食品に摂食者へのリスクはあるか?
 汚染された肉製品と接触した器具、表面、容器などに接触した食品も健康リスクの懸念がある。同一空間に汚染した肉があると包装していない他の食品にもリスクが生じる。
4. 諮問3:これらの肉や内臓、またこれらと接触した食品を加熱調理した場合、摂食者のリスクは低減するか?またその調理プロトコルは?
 汚染食品は加熱によって摂食のリスクが低減する。汚染肉を90℃で24分(95%信頼区間で1時間半)または100℃で3分 (95%信頼区間で、10分)あるいは120℃で1分未満で加熱すると6対数減少する。
5. 諮問4:炭疽病の動物の解体に使用した器材を洗浄殺菌することで摂食者のリスクは低減するか?
 洗浄殺菌にジェット噴霧洗浄を使用してはならない(芽胞を拡散する)。多くの洗浄殺菌剤がB. anthracis芽胞には効果がない。最近の研究では、第4級アンモニウム塩(0.3 % pH 11まで)、イソプロパノール(70%
, pH 3.8)、酢酸(0.3%
, pH 4.2)、松根油(15%
, pH 2.9)、水酸化ナトリウム(0.34%
, pH 10.5)などを有効成分とする市販の製剤を用いて室温で6時間置いた後、B. anthracisの芽胞が1対数以下に低減したことが示された。
 結論としてAFSSAは、通常の熱処理の肉の加熱レベルやと畜場のルーチン作業で実施している殺菌洗浄手順では、炭疽菌芽胞数を有意に低減させるには不十分であることを指摘する。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Documents/MIC2008sa0393.pdf
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