食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02730020294
タイトル WHO、メラミン専門家会合結果報告(その2)
資料日付 2008年12月8日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  WHOは2008年12月1日~4日、カナダのオタワでメラミン専門家会合を開催し、このほど会合の概要、結論及び提言を公表した(10ページ)。構成及び概要は以下のとおり。
6. TDIの導出
 罹患した乳児を対象とした疫学調査の結果、メラミンに長期間暴露した乳児と高濃度で暴露した乳児に結石の高リスクが見られた。しかし入手できたデータでは詳細な用量-反応評価ができなかったため、リスク評価は実験動物での毒性試験に頼らざるを得なかった。
 若齢ラットにメラミンを給餌する13週間の実験2件の結果を用い、ベンチマーク用量アプローチ(用量-反応モデリング)を、3つのモデルタイプで実施した。亜急性試験から得た対照雄ラットでの有病率を4.5%とする実験ラットにおける膀胱結石の散発所見があり、10%用量率のベンチマーク用量下限値(BMDL10)を適切な毒性エンドポイントに定めた。BMDL10は35mg/kg体重/日と算定された。離乳したラットに用量168mg/kg体重/日のメラミンを4週間給餌して暴露させても膀胱結石は生じなかったので、この値は保守的(conservative)であると考えられる。安全係数200をこの値に適用してラットからヒトへの外挿を行うと、個人差及びデータに付随する不確実性を考慮すると、TDIは0.2mg/kg体重/日となった。
 このTDIはメラミン単独の暴露に適用される。アンメリンやアンメリドなど構造的にメラミンに似た化合物のTDIを導くにはデータが不足しているが、シアヌル酸については以前WHOが1.5mg/kg体重/日のTDIを設定しており、このような類似化合物はメラミンよりも毒性が弱いことが示唆されている。入手できたデータによれば、メラミンとシアヌル酸の同時暴露はそれぞれ単体での暴露よりも毒性が強いが、データが不十分なため、このような同時暴露について健康上の指針となるような値を算定するには至らない。今後同時暴露に関する用量-反応データが更に入手可能となれば、WHOが再評価を行うべきである。
7. リスク特性
 中国疾病管理予防センター提供のデータによれば、メラミン混入調整粉乳による暴露の中央値は、汚染度が最大とされるブランドの場合で8.6~23.4mg/kg体重/日と推定された。これはTDIの40~120倍であり、中国の乳児の健康に劇的な結果が生じたことを物語っている。汚染乳を成分とする食品による成人のメラミン暴露は、控え目に見積もってTDIの0.8~3.5倍とみられる。すべての汚染源からのベースラインレベルでの暴露は最大でも13μg/kg体重/日と推定され、TDIをはるかに下回っている。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL http://www.who.int/foodsafety/fs_management/Exec_Summary_melamine.pdf
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