食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02680340149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、動物用飼料中の望ましくない物質としてのリシン(Ricin)に関する科学的意見書を公表
資料日付 2008年9月12日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は9月12日、動物用飼料中の望ましくない物質としてのリシン(Ricin、トウゴマ種子由来)に関する科学的意見書(38ページ)を公表した。概要は以下のとおり。
1. リシンは有毒な糖たん白質(亜種は数種)で、油糧植物のトウゴマ(トウダイグサ科)の種子(豆)中にあるII型リボソーム不活性化たん白質(type II RIP)群に属す。トウゴマ油(ヒマシ油、castor oil)を抽出後、リシンは搾油残渣/トウゴマ種子かすに残る。トウゴマ油の生産は主にEU域外で行われる。搾油残渣の飼料としての価値が低いため、トウゴマ種子の搾油残渣がEUに輸出されるとは思われない。
2. エンドサイトーシス(飲食細胞運動)により細胞吸収された後、リシンは、リボゾームRNAの不活性化による急性細胞死を引き起こす。トウゴマ種子を摂取した後のヒトの急性症状は、吐血(血液の混じった嘔吐)、下痢、腸壁や心筋等での失血性の壊死、腎疾患、循環虚脱であり、約1mg/kg体重(トウゴマ種子5~10粒)の経口致死量を摂取後6~14日後に死亡する。経口投与したリシンは腸管で分解される。非経口投与や吸入した場合では、経口投与の約1
,000倍の毒性を有する。ラット及びマウスの経口LD50(半数致死量)は20~30mg/kg体重であり、マウス腹腔内LD50は22μg/kg体重であった。リシンの慢性毒性、生殖毒性或いは遺伝毒性に関するデータはない。
3. 対象動物における急性毒性に関する極めて限られたデータは、精製されたリシンについての情報ではなく、トウゴマ種子製品に関する情報を主要源にしている。反すう動物の中では、牛が羊より高摂取量に耐性があるとみられる。馬においては、約7-8mg/kg体重のリシンを単回投与後に重篤な疝痛及び死亡がみとめられている。豚及び鳥類における有毒作用、並びに犬の偶発的な中毒が報告されており、主要な臨床徴候として嘔吐、うつ症状及び下痢が報告されている。リシンの急性毒性の無毒性量(NOAEL)或いは最小毒性量(LOAEL)をいずれの動物種についても特定できなかった。
4. 当該科学パネルは、EU域内の家畜用飼料としてトウゴマ種子かすを使用する飼料製造者を承知しておらず、したがって飼料製造者がトウゴマ種子かすを使用していないと仮定して、動物のリシン暴露は、偶発的な汚染の結果としてしか予見されない。動物由来製品(乳、食肉又は卵)に対するリシンの薬物動態及び持ち越し汚染(carry-over)に関するデータは限られている。家畜は、毒性による臨床徴候がでるまでもなく、飼料摂取によるリシン暴露に対する耐性が極めて低い。したがって、リシンに高暴露した動物がフードチェーンに入る可能性は低く、リシンが畜産品に移行するリスクは無視できる、と当該パネルは結論付けた。
5. トウゴマ種子の偶発的な摂取によるリシン暴露を除き、通常の状況下においては、ヒトが食品摂取によってリシンに暴露する可能性は低い。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/cs/BlobServer/Scientific_Opinion/contam_op_ej726_ricin_en.pdf?ssbinary=true

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