食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02680330314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、単離イソフラボン摂取に関する専門家会合の議事録を公表
資料日付 2008年11月3日
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分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、単離イソフラボン摂取に関する専門家会合の議事録(2008年6月5日付/6ページ)を公表した。本会合は、オーストリア、スイス、米国及びドイツの専門家を招聘し2008年6月5日に開催されたものである。
 BfRは2007年に、単離イソフラボンを多く含むサプリメントの長期摂取は更年期の女性にゼロリスクではないとする健康影響評価(※)を公表したが、これに対し関係者から種々の批判的な意見が寄せられた。これを受け本会合では、更年期の女性が食品を介し長期にわたり単離イソフラボンを摂取した場合の安全性に関する未解明の問題について、次の5点を議題に上げて討議された。(1)リスク評価のための動物実験データの意味、(2)女性の乳腺及び子宮内膜へのイソフラボン摂取の影響、(3)甲状腺ホルモン代謝との相互作用、(4)生じ得るマトリックス影響の意味、(5)イソフラボン含有製品の品質及び規格の要件。なお、閉経前後の女性の血管運動症状(VMS)に対する単離イソフラボンの効果については、現在BfRが体系的に再検討中であるため討議されなかった。議事概要は以下のとおり。
1. 出席者の一致した見解:(1)普通の大豆料理から摂取する通常量のイソフラボンには、現在の知見では懸念はない。これに対し、単離イソフラボンを含む食事(治療食)あるいは製品の摂取リスクは根本的に異なるものであり、「健康上の懸念はない」と自明なこととして判断し得ない。(2)イソフラボンは生理活性物質である。
2. 確認事項:単離して添加されたイソフラボンの評価のためのデータは不十分である。これまでに実施されたヒトの実験からは、イソフラボンの生体影響及び安全性について信頼に足る見解を示すことはできない。「閉経前後の女性の単離イソフラボンの利用に懸念はない」と自明なこととして判断し得ないことを示唆する十分な研究データがある。(全ての専門家の見解が一致したわけではない。)
3. 更年期障害の治療によいとして、様々なイソフラボン含有製品(イソフラボン20~150mg/日)が販売されている。閉経前後の女性は、乳腺にがん細胞が潜むリスクが非常に高いため、特別なリスクグループである。当該製品の数が多く(ドイツだけで150種以上)、さらにインターネットで他の製品も入手できること、規格がないこと、成分に関する表示が不十分であること、表示内容と実際の成分とが著しく相違することを考慮すると、現時点で科学的根拠のある信頼に足るリスク便益分析はできない。しかしリスク便益分析は早急に必要である。
4. 業界側からは、イソフラボンの評価における不確実性が指摘され、リスク管理措置に関する勧告は、欧州食品安全機関(EFSA) の評価結果を待つべきだという意見が出された(評価をBfRがEFSAに文書で依頼済み)。これに対しBfR及び他の専門家は、さらに科学的知見を得るのは望ましいものの、リスクを避けるあるいは低減するための措置を講じる責任は食品企業にあり、製品の品質及び規格の要件を設定するために行動する必要がすでにあることを指摘した。
 ※BfRの2007年の健康影響評価は以下のURLから入手可能。
http://www.bfr.bund.de/cm/208/isolierte_isoflavone_sind_nicht_ohne_risiko.pdf
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL http://www.bfr.bund.de/cm/208/fragen_und_antworten_zur_sicherheit_von_isoflavonhaltigen_nahrungsergaenzungsmitteln.pdf
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