食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02680320208
タイトル 豪州・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)、組換えDNA摂取の安全性に関するファクトシートを公表
資料日付 2008年10月28日
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分類2 -
概要(記事)  豪州・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)は、遺伝子組換え(GM)食品を摂取したヒトに対する組換えDNAの安全性に関する6項目のファクトシートを公表した。
1. 組換えDNAとは何か?
 組換えDNAとは様々な生物または細胞からのDNA断片をつなぎ合わせることにより生成される新たなDNAを表す用語である。
2. 食品中の組換えDNAについて懸念すべきか?
 懸念すべき必要はない。DNAは常に食品中に存在し、組換えDNAと食品中に存在する他のDNA (非組換えDNA)に化学的な相違は無い。
3. 通常、DNAはどの程度食品中に存在するか?
 食品におけるDNAの総量は、食品の種類によって異なる。植物性食品は内臓や筋肉組織よりも細胞核の占める割合が少ないためDNA含有量は少ない。ある推定では、日常的に摂取されるDNAの量を一日一人当り0.1~1.0gとしている。食事に含まれる組換えDNAは、DNA全体の僅かな割合を占めるにすぎず、食事から摂取する全DNA量を増加させることはない。
4.食品中のDNAは 加工及び/もしくは摂取された場合どうなるか?
 食品加工により、DNAは部分もしくは完全な分解、或いは除去されることがある。加工法によりDNAがどの程度分解または除去されるかが決まる。砂糖や油の精製は、DNAを大部分除去するのに対し、熱処理/加熱調理は全DNA含有量を低減することなくDNAを断片化することがある。
 摂取されたDNAは消化の過程で分解される。この過程は、組換え非組換えDNAとも同じである。ある研究では、摂取DNAの全てが完全に分解されないことも判明している。いくつかのDNA断片は残り、消化管で検出される場合がある。さらに、血流及び他の体組織に移動することも示された。これも組換え非組換えDNAの両方で起きると予想される通常の生物学的現象であり、ヒトの健康や安全に対し懸念となる証拠ではない。人体の細胞は、食品あるいは環境からの異質なDNAの取り込み、組み込み及び継続的な発現に対し効果的な防御メカニズムを備えている。
5. 摂取された組換えDNAは、消化管に存在する微生物に移行する可能性はあるか?
 理論的には移行が起こり得るし、摂取非組換えDNAについても移行の可能性がある。しかしながら、科学者達はその可能性については極めて低いと見ている。さらに、移行したDNAが微生物により維持される可能性もほとんどない。
 組換えDNAの腸内微生物への移行については、特に抗生物質耐性遺伝子使用との関係、またかかる移行が抗生物質の治療上の効果を損なう可能性に関し、激しい科学的論争や検証の対象となってきた。微生物には環境からのDNA取り込みついての優れた仕組みが存在するものの、科学的コンセンサスとしては、腸内微生物への組換えDNAの移行及び機能維持の可能性が極めて低いのは確かであるとしている。
6. FSANZは、この問題をGM食品の安全性評価の中でどうとらえているか?
 GM食品の安全性評価の主要目的は、遺伝子組換えにより食品中に「新たな」あるいは「形を変えた」危害が存在するかどうかを明確にし、存在する場合はヒトの健康にいかなるリスクをもたらすかを検証することである。従って、食品における組換えDNAの存在がすでに食品中に存在する相当量の非組換えDNAと比較してヒトの健康により大きなリスクをもたらすかどうかが要点となる。一般論として、FSANZは組換えDNAと非組換えDNAとではリスクが同等であるとみなしている。
 GM食品製造に使用される組換えDNA塩基配列の特質については、FSANZの安全性評価において十分に考慮されており、摂取の際に安全性の懸念を高めるものがあれば、その課程で明確にされることになる。
地域 大洋州
国・地方 豪州
情報源(公的機関) 豪州・NZ食品安全庁(FSANZ)
情報源(報道) FSANZ
URL http://www.foodstandards.gov.au/newsroom/factsheets/factsheets2008/gmfoodssafetyofinges4072.cfm
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