食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02680310188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、除草剤耐性遺伝子組換えとうもろこしT25の市場流通認可申請に関する意見書を公表
資料日付 2008年10月23日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、グルホシネート・アンモニウム除草剤耐性遺伝子組換えとうもろこしT25を食品・飼料としてその種子、二次製品を輸入及び使用するための市場流通認可申請について競争・消費・不正抑止総局(DGCCRF)から諮問を受け、2008年9月1日付けで意見書を公表した。
1. 一般
 遺伝子組換えとうもろこしT25は飼料(90/220/EEC)及び、食品(258/97)として市場流通認可を得ている(ただし、食品としてはコーンスターチとその二次製品、粗油と精製油、加工製品のみ)。また、AFSSAは1999年にT25とMON810との掛け合わせ品種の評価を行った際にこのGMOの評価を実施している。
 遺伝子組換えとうもろこしT25は、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ(PAT)をコードするStreptomyces viridochromogenes由来の遺伝子patを1コピー含んでいる。この酵素はとうもろこしにグルホシネート・アンモニウム除草剤耐性を付与する。
2. 遺伝子産生物の発現
 生体重量1gあたりPATたん白質量は946~1
,343ngであった。PAT酵素活性を茎、葉、根、種子で計測し、茎葉部における活性が最大と判明した。根では最大活性量の10分の1以下、種子では100分の1以下であった。
3. 挿入遺伝子の安定性及び挿入遺伝子発現の表現型安定性
(1)組換え初代及び第3世代の戻し交配で得られた個体のハイブリダイゼーション。(2)戻し交配(最大第8世代まで)による分離状況。(3)栽培種40系統以上と交配したT25のヘミ接合体の分離状況。以上から、メンデル分離比で単一の遺伝子座を正しく継代していることが示された。また、PATたん白質の安定性については戻し交配3代にわたる発現レベルを計測したところ、葉のPAT蓄積量の平均レベルは安定している。
4. とうもろこしT25の成分については、非遺伝子組換え対照品種と有意差はない。
5. 食品加工によるPAT含有量の変化
 とうもろこしT25の未加工種子に含まれるPATは130ng/g乾物重である。最も高い含有部位は胚または脱脂胚で300ng/g乾物重である。抽出油からは検出されない。
6. PATたん白質の安全性評価
 PATたん白質のアミノ酸配列分析では、既知の有毒たん白質との類似はなかった。PATたん白質の急性毒性試験、経口反復投与試験では毒性の影響は一切観察されなかった。なお、PAT酵素は50℃の熱処理で不活化し、in vitro 消化試験では速やかに消化される。
7. ラットを使用した90日間の亜慢性毒性試験は行われていない。
8. アレルギー誘発性
 供与体(Streptomyces viridochromogenes)にアレルギー誘発性はない。また、T25に既知のアレルゲンたん白質とアミノ酸配列に相同性はない。このたん白質によるアレルギー誘発の報告は今日までない。
9. 結論
 当該とうもろこしが同質遺伝子系統の非遺伝子組換えとうもろこしや市販品種と同等であることが証明できる。同様に鶏や乳牛を対象とした給餌試験では、対照とうもろこしや従来品種とその栄養が同等であると証明されている。
 フランスにおいても1998年に飼料及び加工食品用として認可済である。米国においては1995年に認可され、1997~2003年の間に11カ国で認可されている。しかし、これだけの使用期間がありながら使用実績に基づくデータが一切提出されていない。殊に1998年に欧州で認可されて以来のとうもろこしT25及びその二次製品の輸入及び使用に関する情報がない。
 マウスを使用した90日間の亜慢性毒性試験データが無いので、AFSSAがT25の安全性を認める評価をするには過去の使用実績データが不可欠である。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Documents/BIOT2008sa0178.pdf
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