食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02670210329
タイトル 英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC)、全面飼料規制措置緩和の選択肢に関する声明を公表
資料日付 2008年10月17日
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分類2 -
概要(記事)  英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC)は10月17日、現行のトータルフィードバン(全面飼料規制)措置の緩和に関する選択肢について声明を公表した。
 環境・食料・農村地域省(DEFRA)並びに食品基準庁(FSA)は、SEACに対し現行の飼料規制を緩和するために以下の3つの選択肢を実施する結果として新たなBSE或いはTSEの感染及び流行が生じる可能性について助言を要請した。この要請を受け、SEACは、関連する科学的情報を精査し、(i)これらの選択肢及びその結果として生ずるBSE感染のリスク、(ii)BSE規制措置の緩和がBSEリスク評価並びに管理に及ぼす影響、さらに、(iii)TSEのリスク規制緩和が与えるより広汎な影響について検討を行った。
1. 規制変更の選択肢とBSE感染リスク
(1) 飼料中における動物性加工たん白質(PAP)の一部の種類について許容レベルを導入する
 現在、分析方法とサンプリング方法については開発・評価中であるが、規制措置実施のために使用される際に、飼料中のPAPの検出、同定、定量を行う分析検査の性能についてSEACが信頼できるものであるとする十分なデータはない。確実な手法が欠如している状況においては、いかなる許容レベルの導入も意味がなく、ヒトの健康に対するリスクの可能性を評価することは出来ない。
(2) 若年反すう動物用飼料に魚粉を使用する
 若年牛は比較的BSEに感染し易いと考えられているが、英国の群においてはBSEの有病率が低く、また現在、めん羊及び山羊では明らかに無病であることは、若年反すう動物への魚粉を含む飼料の給与から生ずるBSE感染のリスクが非常に低いか、無視できる可能性があることを意味している。
(3) 非反すう動物由来PAPを非反すう動物に給与する
 動物用飼料へのPAP使用からのBSEリスクは、PAPの原産地及びその含有率をどの程度規制出来るかにかかっている。しかしながら、もしPAPがヒトの食用に適正なものと考えられる原材料に由来し、圧力化製処理された場合には、発生するBSE感染リスクは非常に低いであろう。非反すう動物用飼料へのPAPの含有は、たとえ反すう動物用飼料で低レベルの交差汚染が生ずるとしても、自律的なBSEの流行を引き起すに十分な種内での循環を通じたBSE感染性の増幅レベルに至る可能性はほとんどない。
2. BSEのリスク評価並びに管理に対する影響
(1) 一つの規制措置の効果が他の措置によって影響を受ける可能性があるために、規制措置に関し複数の変更が検討される場合には、BSEリスクの評価は単一の措置変更の影響を切り離して検討するのではなく、規制制度の総合的な影響を評価すべきである。しかし、かかる評価については、リスク要因の多くが定量化できないため困難である。
(2)重要な動物及びヒトの健康保護措置(反すう動物から反すう動物への飼料規制、SRMの管理及びPAPの高温高圧処理)が継続されていれば、重要でない規制措置の変更から生ずる新たなBSEリスクは低く、BSEの新たな流行は防げるであろう。しかしながら、重要な健康保護措置を維持し適切な適用を確保することはBSEリスクを最小化するために重要であるが、いかなる実施制度も100%の実効性があるわけではないことを認める必要がある。
 概括的にみると、BSEの管理体制のどんな面での変更であっても、牛へのBSEのリスク増加という結果となるかもしれない。そのリスクの増加によって、英国の群からBSEを排除するという政府の目的を短期間に達成し、検証することが難しくなるかもしれない。
3. 規制変更がTSEのリスク規制に及ぼす広汎な影響
 牛におけるBSE感染症及びヒトにおけるクールー(kuru)のアウトブレークは、種内における哺乳動物由来物質の循環がTSE感染症を引き起し、持続させる証拠を提供している。従って、家畜飼料を通じた種内における動物由来物質の循環を避けることにより、新たなTSEの発生を防止できないものの、すでに発生あるいは新たに発生しつつあるTSE感染物質の増幅を防ぎ、家畜におけるさらなるTSEの流行を防止できよう。この点に関し、重要度の低い規制措置を緩和することによって生じる新たなリスクは低く、さらなるTSEの流行は防止できるであろう。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC)
情報源(報道) SEAC
URL http://www.seac.gov.uk/statements/feedban-oct08.pdf
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