食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu02620010294 |
| タイトル | WHO、「メラミン及びシアヌル酸:毒性、予備リスク評価及び食品中の濃度に関するガイダンス」を発表 |
| 資料日付 | 2008年9月25日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | WHOは「メラミン及びシアヌル酸:毒性、予備リスク評価及び食品中の濃度に関するガイダンス(080925版)」を発表した(7ページ)。構成及び一部内容は以下のとおり。 1. メラミンの毒性 メラミンは代謝されず、血漿中での半減期はおよそ3時間で速やかに尿中に排出される。本化合物の急性毒性は低く、ラットにおける経口投与でのLD50(半数致死量)は3161mg/kg体重。メラミンの経口毒性に関するヒトのデータはない。ラット、マウス及びイヌに給餌した動物試験データがある。ラット及びマウスの給餌暴露での主な毒性作用は膀胱結石、炎症反応及び過形成であった。イヌではメラミン結晶尿が報告されている(Binghamら 2001)。ラットでは血尿が報告されている。膀胱結石の最低NOELはラットの13週研究において63mg/kg/日。げっ歯類を用いた研究では作用に雌雄差が見られ、雄の方が膀胱結石を生じやすいとみられる。また膀胱結石の発生率には種間差もあり、これはトキシコキネティクスの差と考えられる。膀胱結石を分析した結果、結石はメラミンと尿酸、もしくはたん白質中のメラミン、尿酸及びリン酸から構成されていた。(1)メラミンの腎毒性:動物における亜慢性及び慢性給餌試験では、ほとんどの場合が腎毒性を示すには至っていない。ただし雌のラットを用いた13週間の試験では、用量依存的な石灰沈着が近位尿細管に見られ、それに続く2年間投与試験では腎臓の慢性炎症が見られた。ラット及びイヌでは高用量のメラミンが利尿作用を示したが、腎毒性を生じることはなかった。(2)発がん性:4500ppm(225mg/kg体重/日相当)のメラミンを含む餌を103日間与えられた雄のラットにおいて膀胱がんの誘起があったが、雌のラット及び雄雌のマウスではなかった。腫瘍は膀胱結石の発生と有意に関連し、高用量の投与に関係している。メラミンはin vitroでもin vivoでも遺伝毒性がない。WHOの国際がん研究機関(IARC)は、膀胱結石を生じる条件下での動物試験ではメラミンの発がん性を裏付ける十分な証拠があると結論している。ヒトにおける発がん性を裏付ける証拠は不十分。 2. シアヌル酸の毒性 哺乳類におけるシアヌル酸の急性毒性は低く、ラットでの経口LD50は7 ,700mg/kg体重。種々の亜慢性毒性試験(経口)において尿細管の拡張、尿細管上皮の壊死又は過形成、好塩基性尿細管の増加、好中球浸潤、無機化、繊維化など腎組織の損傷を引き起こすことが示されている。このような変化はおそらく尿細管中のシアヌル酸結晶により引き起こされたと考えられる。このような作用のNOAELは150 mg/kg/日。ヒトにおいては、経口投与されたシアヌル酸の98%以上がそのまま変化せず尿中に24時間以内に排出される。 シアヌル酸ナトリウムについては、ラット及びマウスの短期・長期を通じて種々の試験が行われた。遺伝毒性、発がん性、催奇形効果を誘起することはなかった。高用量でのラット及びマウスに観察された作用は膀胱結石の発生と膀胱の上皮過形成で、より長期の試験では尿細管ネフローゼもあった。ラットの2年研究で得られたシアヌル酸ナトリウムのNOAELは154 mg/kg体重/日。 3. 複合毒性 メラミン及びシアヌル酸の急性毒性は低いものの、2007年の汚染ペットフードの摂取による犬及び猫における腎不全症例の大規模発生で得た証拠によれば、メラミンとシアヌル酸を同時に摂取した場合に腎毒性を惹起することが示唆されている。当該ペットフード事案時の分析によれば、メラミン及びシアヌル酸も含め多数のトリアジン化合物がペットフード中に存在した。メラミン及びシアヌル酸を増やしてネコに給餌した小規模の試験でも、腎不全と腎臓結石が報告されている。この点はメラミンのみ、アンメリン又はアンメリドのみ(共にメラミンの関連化合物)、メラミンとシアヌル酸の混合物、これら4物質の全混合物をそれぞれラットに給餌したDobsonらの研究により確認されている。アンメリンもアンメリドも単体では腎臓への作用を生じなかったが、これらの混合物は有意な腎障害及びネフロン中の結石を生じた。分析の結果、腎臓中にメラミンとシアヌル酸の存在が確認された。ラット及びネコ(汚染ペットフード事案時の動物)の腎臓から採取したそれぞれの結晶を赤外分光法で分析した結果、メラミン及びシアヌル酸共結晶であった。メラミンシアヌレートの溶解度は極めて低く、これが腎臓中のメラミンシアヌレート結晶を形成するものと仮定されている。メラミン及びシアヌル酸は消化管から吸収されて組織中に分散し、理由は十分解明されていないが尿細管に凝結して徐々に閉塞及び変性に至ると考えられている。 |
| 地域 | その他 |
| 国・地方 | その他 |
| 情報源(公的機関) | 世界保健機関(WHO) |
| 情報源(報道) | 世界保健機関(WHO) |
| URL | http://www.who.int/foodsafety/fs_management/Melamine.pdf |
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