食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02530380149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、体細胞クローン動物とその後代及びそれらの由来製品による食品安全、動物衛生・福祉及び環境への影響に係る科学的意見書を公表
資料日付 2008年7月24日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は7月24日、体細胞クローン動物とその後代及びそれらの由来製品による食品安全、動物衛生・福祉及び環境への影響に係る科学的意見書(49ページ)を公表した。概要は以下のとおり。
1. 結論
 体細胞核移植(SCNT)は動物繁殖における比較的新しい技術で、利用できるデータが限定的であるが、一部の国々においてはクローン動物産出への使用が増えている。
 クローニングは数種類の動物種に適用されているが、リスク評価を行うため利用できる十分なデータがあるのは牛及び豚だけである。
 利用できる研究例の数が限定的であること、調査されたサンプルサイズが小さいこと、本意見書に関連する諸問題をより適切に扱うための統一的アプローチが全体的に欠如していることから、本リスク評価において不確実性が生じた。
 有意な数のクローン動物―主として若齢期の牛及び周産期の豚―の衛生及び福祉に対する有害影響が見出された。致命的な結果を伴う重篤な場合も多く認められた。クローン動物に影響し、結果的に発育異常に帰着する可能性のあるエピジェネティック調節不全(Epigenetic dysregulation)が有害影響の主因とみられる。しかし、牛及び豚に対するSCNTの適用によって、生理学的性質、行動(demeanour)、臨床状態といったパラメーターに基づき従来の繁殖法による牛や豚と同様の健康なクローン及び健康な後代も産出されている。臨床的に健康なクローンの産出は、エピジェネティック・リプログラミング(初期化)が適正に行われた証拠となる。
 食品安全に関しては、クローン及びその後代の食肉及び乳と従来の繁殖による動物由来のものを比較して差異が存在することを示す兆候はない。このような結論は以下の前提に基づいている―(1)牛肉及び豚肉が、規定されていると畜前及びと畜後の検査によって評価された健康な動物由来であること、(2)乳が健康な乳牛から生産されること、(3)食肉及び乳いずれの場合も、微生物学的な汚染因子及び化学汚染物質に関する食品安全条件に食品が合致していること。
 利用できるデータは限定的であるが、環境に対する影響は予見されない。
2. 勧告
(1)全般的な勧告
1)クローンの作製段階及び出生後のクローンの衛生及び福祉をモニターすることが望ましい。
2)牛及び豚以外の食用動物もSCNTで作製されているため、関係するデータが利用できるようになった時点でリスク評価を行うことが望ましい。
3)本意見は、クローニングの発達及び/又は新しい関連データにより更新されることが望ましい。
(2)付加的な勧告
食品安全に関連する勧告
1)クローンの免疫能低下の証拠が利用可能になった場合、もしクローンの免疫能が低下するなら、クローン又はその後代由来の食肉及び乳のどの程度の摂取が、ヒトの伝染性病原体暴露を増加する可能性があるのかを調査することが望ましい。
2)クローン又はその後代由来の食用動物製品の組成特性及び栄養特性に関するデータベースを拡充することが望ましい。
 その他、SCNTの動物衛生等に関しても勧告を実施している。
 当該意見書に関する報道発表資料は以下のURLで入手可能。
http://www.efsa.europa.eu/EFSA/efsa_locale-1178620753812_1211902019762.htm
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/cs/BlobServer/Scientific_Opinion/sc_op_ej767_animal_cloning_en.pdf?ssbinary=true
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