食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02360160188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、鶏へのサルモネラ生ワクチン予防接種の是非に関する意見書を公表
資料日付 2008年3月17日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、鶏へのサルモネラ生ワクチン接種について食品総局(DGAI)から諮問を受け、2008年2月4日、意見書を公表した。概要は以下のとおり。
1.背景
採卵鶏のサルモネラ感染対策で生ワクチン、特にSalmonella Gallinarum(S.G)を使った生ワクチンを使用するリスク、また生ワクチン接種鶏群に対するサーベイランス・プログラムの適合性について諮問されたものである。
 スペインと英国ではSalmonella Enteritidis(S.E)に対する干渉効果(protection croisee = 英cross protection)を有するS.G生ワクチンが使用されており(鶏の飲用水に混ぜて経口接種)、このS.Gの拡散が憂慮されている。ワクチン接種群由来のワクチン株によって繁殖用種鶏が汚染され、ひな白痢への血清転換が起きる恐れがあるためである。
2.評価
 弱毒化したSalmonella Typhimurium(S.T)及びS.E菌株ワクチンを接種後2~6週間という比較的長期経過後に菌の排泄があり、S.Gも同様である。生ワクチン菌株には細胞免疫性や競合排除能があり、菌が周辺に拡散しないとはいえない。生ワクチンが安価で取扱いが容易とはいえ、厳正な除菌対策なしで生ワクチンを使用することは避けるべきである。
 弱毒化したS.Gワクチン株や特にS.Eでは病原性が残留することがあり、その結果極めて弱い感染が生じる。復帰突然変異によって再度病原性を獲得することは統計的に不可能ではないが、その可能性は殆どなく、SGやSE生ワクチンについて病原性を再獲得したという記録はない。復帰変異が万一あった場合は、養鶏(種鶏輸出)業界がひな白痢清浄国の地位を失う等、そのリスクは極めて大きい。しかし欧州で使用されているS.E生ワクチンについて、復帰変異があったという記録はない。
 S.E生ワクチンの残留病原性は非常に小さく、S.G生ワクチンの残留病原性は小さいので種鶏養鶏業にとってリスクは前者では「無視できる」程度であり、後者では「より高い」。S.E及びS.T血清型のワクチンの復帰突然変異株により種鶏飼養場が汚染されるリスクは「ない」か「無視できる」程度と考えられる。しかし、S.Gについてはフランスがひな白痢について清浄国であるという特別の事情を考慮すれば、検討を要する。スペインと英国でS.G生ワクチンを接種した鶏群に隣接するワクチン未接種清浄鶏群が感染したという情報もあるため、この情報が確証された場合、S.G生ワクチンの使用を避け、かつ生体鳥の輸入についても生ワクチン未接種のものにするのが適切と思われる。
 生ワクチン接種後は、自然感染よりも排菌量が少ないので、採取試料数を多めにし、最低7試料(糞便5試料+敷き布2試料)とする。試料採取は55週目から採卵終了迄の期間中5週毎に行うことを推奨する。分析試験はワクチン菌株が環境中に存在することを踏まえ、ワクチン菌株の分離に適合したサルモネラ属菌用培地を用いた試験を加えることが必要である。
3.結論と勧告
 ヒトのサルモネラ食中毒発生における養鶏業、殊に採卵養鶏業の重要性、1998年以来実施されている集団予防義務対策の効果、養鶏業に係る法規に定める血清の分離(疾病発生)頻度や食中毒感染源となること、欧州規則1169-2006及び1177/2006、家きんサルモネラ予防接種に関する2004年10月21日付AESA意見書、及び2007年10月16日付科学技術指針2007-SA-334に鑑み、動物保健専門委員会はDGAIの個々の諮問に上述のごとく回答した。更に2007年10月16日付日付科学技術指針2007-SA-334に加えて、フランスにおいてS.G生ワクチン使用認可に付記した保留条件について注意喚起するものである。
 同様に生ワクチン使用については厳正な管理が必要で、養鶏におけるサルモネラ感染対策に有効な保健予防策を優先することを特に付言する。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Documents/SANT2007sa0380.pdf

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