食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu02310210329 |
タイトル | 英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC)、定型スクレイピー管理措置の変更がヒトの健康に及ぼす潜在的リスクに関する声明を公表 |
資料日付 | 2008年2月7日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 英国の海綿状脳症諮問委員会(SEAC)は、2月7日、環境・食料・農村地域省(DEFRA)からの要請を受け、小型反芻動物群でTSEが発見された際に適用される措置の変更がヒトの健康に対し及ぼす潜在的リスクについて検討を行い、その結果を声明として公表した。 当該声明の骨子は下記のとおり。 背景: 2001年のEC規則(Regulation (EC) No.999/2001)並びに2003年の規則改定(Regulation (EC) No. 1915/2003)により、めん羊及び山羊にBSEが確認された場合、当該群全体を殺処分し、廃棄する強制的管理措置が導入され、めん羊群で定型スクレイピーが同定された後には、当該群全体、或いはより感染性を持つと考えられるめん羊については、ヒトの食用にと畜せず、すべて廃棄することが規定された。 欧州委員会は、2007年に公衆衛生の保護を維持しながらTSEの管理措置を緩和する規則を制定した。これにより、TSE感染が同定された群の小型反芻動物を以下の2条件下でヒトの食用にと畜することが可能となった。 (1) 典型例の識別検査でTSEが定型または非定型であり、BSEではないことが確定された場合 (2) 動物が18ヶ月齢以上の場合には、EUの承認を受けた迅速検査方法で最初に陰性と判明した場合 BSEとスクレイピーを検出し識別する生化学試験の感度及び定型スクレイピーのヒトへの潜在的感染性に関するAFSSAやEFSAなどの科学的意見の結論として、規則の変更は、便益に不釣り合いなヒトへのリスクを増大させる可能性があるとして反対が表明されている。 SEACは、DEFRAからの要請に応じて科学的意見及び他の関連データについて検討を行った。 リスク評価: 1. 英国では、めん羊のBSEが検出されたことはなく、山羊でBSEの疑いが1例発見されただけである。現在、英国におけるめん羊のBSE感染率は、非常に低いと推定される。山羊のBSE感染率について同様の推定を行うにはデータが少なすぎる。仮にBSEが存在するとしても、感染拡大を阻止するために飼料規制、TSE感染群の管理などの措置が取られている。定型もしくは非定型スクレイピーがBSEと重感染している場合、検出が妨げられる可能性は存在する。しかしながら、小型反芻動物における重感染率は、BSE単一の感染率よりも低い。従って、TSE感染群におけるBSEの存在は排除し得ないものの、管理措置の変更によって診断未確定のBSEが偶然にフードチェーンに入るリスクは非常に低いか無視できる。 2. EUサーベイランスのために使用される迅速検査方法では、脳にPrPscが蓄積する以前の潜伏段階においてはTSEを検出出来ないために、管理措置の変更によりフードチェーンに入る無症状性感染動物の数が増大する可能性はあるが、増大数については数量化できない。群内での感染速度が明らかに遅いことに鑑み、感染群から定型スクレイピーに感染した動物がフードチェーンに入る可能性は低く、未検査の動物から生ずる定型スクレイピーに対するヒトの暴露レベルとの関連で考慮されるべきである。 3. ヒトのTSEと定型スクレイピーとの間の関連性については確かな証拠はない。関連性については排除し得ないが、たとえ存在するとしても定型スクレイピーから生ずる健康リスクは非常に低く、年間に発生しているヒトのTSE症例数は非常に少ない。定型スクレイピー管理措置の変更によって生ずるリスクの増大については数量化出来ないが、同措置の導入以前よりも大きい可能性はきわめて低い。実際、定型スクレイピー症例の減少のために実施された全国スクレイピー計画(NSP)の明らかな効果を考慮すると、リスクはNSP導入以前よりもかなり低い可能性がある。 4. EUの管理措置の変更により、定型並びに非定型スクレイピーに同時感染した群からフードチェーンに入る非定型スクレイピーのレベルが増大する可能性は存在する。しかしながら、群内における非定型スクレイピーの発生率が低いことに鑑み、ヒトの健康に対するリスクの増大については非常に低い可能性がある。 要約: 定型スクレイピー管理措置の変更は、小型反芻動物のTSEからヒトの健康に及ぼすリスクを増大させる可能性があるものの、存在するリスクは非常に低いか或いは無視できるものであり、またリスク増大の可能性は非常に低いか、もしくは無視出来る。定型スクレイピーについては、潜在的なリスクの増大は小型反芻動物TSE管理措置の導入以前に存在していた長期のリスクと比較すればより少ない。潜在的リスクの増大についての管理措置変更部分のバランスを確定するためには、リスクと便益の分析が必要となるが、かかる分析についてはSEACの権限にはない。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | 英国 |
情報源(公的機関) | 英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC) |
情報源(報道) | SEAC |
URL | http://www.seac.gov.uk/statements/scrapiestatement080207.pdf |
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