食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02240260188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、脊髄が混入しためん羊及び山羊のカット肉の流通を一時的に禁止した2006年12月28日付省令の改正案に関する意見書を公表
資料日付 2007年11月13日
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概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、脊髄が混入しためん羊及び山羊のカット肉の流通を一時的に禁止した2006年12月28日付省令を改正し、脊髄が混入した肉をペットフードに使用できるようにする改正案について、食品総局(DGAl)から諮問を受け、意見書を公表した。
1.背景と諮問
 フランス法規では、12ヶ月齢以上のめん羊や山羊の脊髄はカテゴリー1である特定危険部位(SRM)に分類されている。また、6ヶ月齢以上(又は枝肉12kg以上)のめん羊や山羊の脊髄の食品および飼料への使用を禁止している。しかし、脊髄が混入しためん羊及び山羊のカット肉をカテゴリー1に分類する規制条文はないので、カテゴリー3の肉類(肥料、ペットフード用)へ脊髄の混入を招いている。業者がペットフード原料のカテゴリー3から脊髄を除去することは難しいのが現状である。
 ペット動物の死体は規則によりカテゴリー1同様に焼却処分され、飼料として再利用されることはない。この点から12ヶ月齢未満及び枝肉12kg以上のめん羊や山羊の脊髄が混入している肉のペットフードへの流通を中断した措置の継続の適否(ペットフードに使用することについての可否)について問題が提起された。
 但し、食用や家畜飼料への脊髄使用の禁止は継続する。
2.検討
 ペットの死体は、カテゴリー1と同様に規則によって焼却処分され、TSSE(Transmissible Spongiform Subacute Encephalopathy)の感染源とはならないので、12ヶ月齢未満及び12kg以上の枝肉のめん羊や山羊の脊髄をペットフードに再利用しても、ヒトや家畜の健康に何ら問題を引起こすものではない。
 しかし、加工場内で脊髄を他の原料と分別することは困難であるという問題が生じている。また、同一事業所内にペットフード製造ラインと家畜飼料製造ラインがあるなら、ペットフード製造ラインと近接した場所で家畜用飼料を製造することはあり得ないことではない。ペットフードの原料供給系と家畜飼料の原料供給系の間を完全に密閉分離することが出来なければ、家畜飼料が交差汚染によりプリオンの感染源となる可能性が生ずる。
3.AFSSAのTSSE専門委員会の見解
(1)現在の知見では、12ヶ月齢未満及び枝肉で12kg以上のめん羊や山羊の脊髄をペットの飼料に再利用しても、ヒトがTSSE病原体に直接暴露するようなリスクは生じない。
(2) 12ヶ月齢未満及び枝肉で12kg以上のめん羊や山羊の脊髄を再利用した場合、交差汚染された家畜飼料の流通を通したTSSE病原体拡散リスクは限定的ではあるが存在する。
(3) めん羊や山羊由来の脊髄をペットフードに使用するならば、リスク抑止のために、トレーサビリティの確立、及びペットフード生産ラインと家畜飼料生産ラインを完全密閉分離(生産ラインと原料搬入システムを含む)することが必要である。
4.結論と勧告
 脊髄が混入しためん羊及び山羊のカット肉を流通することを、一時的に禁止した2006年12月28日付省令の改正案に肯定的見解を付すものである。12ヶ月齢未満及び枝肉12kg以上のめん羊や山羊の脊髄が混入した肉をペット用動物の飼料に使用しても、ヒトや家畜の健康に何ら特別な問題を引起こすことはない。但し、交差感染防止のためペットフード製造ラインと家畜飼料製造ラインそれぞれの原料供給ラインを完全に密閉分離させることを勧告する。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Documents/ESST2007sa0178.pdf
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