食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02140260149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、飼料添加物ナラシンの非対象動物用飼料との交差汚染に関する科学パネルの意見書
資料日付 2007年10月17日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は、飼料添加物ナラシンの非対象動物用飼料との交差汚染に関する科学パネルの意見書を公表した。
 肉用鶏用抗コクシジウム剤として使用が認可されているナラシンは、ポリエーテルカルボン酸イオノフィアである。配合飼料の製造時に、少量の飼料が製造工程に残留し、その残留飼料が別の飼料を汚染することが一般的に知られている。今回、このような交差汚染の結果、非対象動物が飼料添加物に暴露することによる健康リスク、さらに、これらの動物由来食品への残留に関して評価を行った。
 様々な非対象動物に、摂食障害、呼吸困難及び肺水腫など中毒症状の発生が報告されており、このような症状はポリエーテル系イオノフィアの作用機序と一致している。特に感受性が高いのは、犬、馬、牛、七面鳥及びウサギであり、七面鳥とウサギでは肉用鶏に認可されている最大使用量以下で中毒が起こっている。これは、感受性の種間相違が大きく、抗コクシジウム剤としてのナラシンの有効量と中毒症状を引き起こす量の安全域が小さいことを示している。それゆえ、感受性の高い非対称動物への悪影響は、肉用鶏に使用が認可されている最大水準以下の含有量でも引き起こされると考えられる。
 一方、交差汚染の結果、対象動物で許可されている最大量の10%までナラシンが含まれている飼料を非対象動物に与えた場合でも、毒性もしくは薬理効果が現れないと予想される。最も感受性の高い動物である犬の場合、飼料摂取量を50g/kg体重/日、交差汚染水準を2%、5%、10%として推計すると、暴露水準はそれぞれ0.07mg/kg体重/日、0.17 mg/kg体重/日、0.35 mg/kg体重/日となり、いずれも犬のNOAEL(0.5mg/kg体重)を下回っている。
 動物実験の結果、ナラシンは動物の可食組織に蓄積しないことが示されたが、産卵用鶏に投与した場合、卵への残留が確認された。また、牛乳への移行に関するデータは入手できなかった。
 以上の結果、最大10%の交差汚染飼料を与えられた非対象動物由来食品を消費することによるヒトの暴露量推計値は、EFSAの定めたADI(5μg/kg体重)を下回っていることが示された。それゆえ、科学パネルは、最大10%の交差汚染飼料に暴露した動物の組織中の残留ナラシンを消費することによる消費者の健康リスクはごくわずかであるという結論に至った。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/EFSA/Scientific_Opinion/CONTAM_ej552_narasin_en
,0.pdf
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