食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01780430314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) 、専門家会合のレポート「欧州における葉酸の状況及び介入の可能性」を公表
資料日付 2007年1月31日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツでは一般にビタミンとミネラルの供給状態はよいが、葉酸については例外で、専門家が推奨する量の葉酸を摂取しているドイツ国民は20%に過ぎない。他のEU加盟国でも同様の状況にあることから、BfRは欧州16ヶ国の専門家25名を招聘して専門家会合を開催し、そのレポート「欧州における葉酸の状況及び介入の可能性」(4ページ)を公表した。欧州における葉酸供給の状況や葉酸不足による神経管欠損の状況などについて記述する他、以下について報告している。
1.参加者の見解
 ドイツを含む多数のEU加盟国で食品に任意に葉酸が添加されている。まもなくEUで食品へのビタミン及びミネラル添加に関する規則及び食品の健康栄養表示に関する規則が施行され(※)、それらの製品に健康強調表示(ヘルスクレーム)を付すことが可能となると、当該製品は急激に増加すると予想される。これにより、食事習慣によって過剰摂取してしまう場合の有害影響が懸念される。EUではこれまで、食品への葉酸添加の最大量は設定されていないからである。
 これに対し、特定の基礎食品への葉酸添加の義務化は、妊娠可能年齢にある女性を含む全ての人への葉酸供給を改善するのに適している。この場合には、並行して他食品に任意に葉酸を添加することは禁止するか量的に制限すべきである。基礎食品へ葉酸を添加しても、妊娠前及び妊娠の最初の3分の1の期間に必要とされる量には満たないこともあり得るので、妊娠可能年齢にある女性にサプリメントによって一日400μgの葉酸を摂取するよう推奨することに賛同する。
 葉酸の便益とリスクについての研究が必要であり、それに関する集中的な啓発も必要である。基礎食品への葉酸添加についても、その便益とリスクの双方について検討し、慎重に判断しなければならない。
2.各国の対応
(1)ドイツ
 ドイツ栄養協会は以下の一日摂取量(葉酸当量)を推奨している。
①青少年及び成人:400μg
②妊娠中及び授乳中の女性:600μg
 ドイツ栄養協会は、特定のベーカリー粉(家庭用を除く)に100g当たり150μgの葉酸を添加するよう提案している。
 BfRは、基礎食品へ葉酸を添加する場合には、葉酸の過剰供給を避けるため、他食品への添加は一食(portion)当たり最大100μgに制限するよう勧告している。この場合、清涼飲料への添加は完全に止めるべきである。
 ドイツの神経管欠損症例は毎年約800件で、欧州では中程度にある。
(2)アイルランド
 将来欧州で初めて、小麦粉に葉酸を添加する予定である。
 妊娠中絶が禁止されているアイルランドでは、神経管欠損を罹患して生まれる子供の割合が最も高い。
(3)フランス
 フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、小麦粉に葉酸とビタミンB12を並行して添加するよう推奨している。
(4)イギリス
 葉酸添加の義務化について、まず消費者に意見募集する。
(5)オランダ
 マスメディアによる葉酸キャンペーンの成果により、妊娠前及び妊娠中に葉酸サプリメントを摂取する女性が増加した。
(※訳注:EU規則1924/2006及び1925/2006が2007年7月1日に施行される)
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL http://www.bfr.bund.de/cm/208/folsaeurestatus_in_europa_und_moeglichkeiten_der_intervention.pdf
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