食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01760310188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、旋毛虫に関する文書を公表
資料日付 2007年1月18日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、フランス北西部フィニステール県の養豚場で旋毛虫の症例が発生した件を受けて、旋毛虫に関する文書を公表した。入手可能な文書は次のとおり。
①「旋毛虫(訳注:Trichinella spp(T. spiralis、T. nativa、T. britovi、T. murrelli、T. nelsoni、T. pseudospiralis、T. papuae、T. zimbabwensisの8種))症とは何か?」
②2007年1月18日付プレスリリース(2ページ)
③Trichinella spiralisによる豚肉汚染に関する2007年1月17日付意見書(全12ページ)
④2006年7月25日付意見書(全21ページ)
 1月17日付意見書の概要は次のとおり。
 AFSSAは、豚肉、その調理品及びそれを主成分とした加工品中のTrichinella spiralisの幼虫の存続リスクの評価について、食品総局及び保健総局から諮問を受けた。
 フランス国内5ヶ所の養豚場の豚について自主検査した結果、2007年1月12日に400頭の集団に由来する消化液から線虫鋼の幼虫が収集された。AFSSAの食品媒介寄生虫国立リファレンス研究所は、PCRによりT. spiralisを肉1g当たり幼虫4個の割合で確認したが、この割合は高いと考えられる(ヒトが少なくとも100個摂取すると、臨床的旋毛虫症を発症するおそれがある)。
 前回の2006年7月25日付意見書では、施設型の畜舎で豚が旋毛虫に感染するリスクはゼロないし無視できる程度としていた。
 昨年末にAFSSAは、旋毛虫に関する危害特定シート(付属文書)を作成した。これは、さまざまな製造技術に対する感受性の観点から見た寄生虫の生育力についていくつかの役立つ情報を提供しており、今回の検討で参考にした。
 製造技術の影響については、塩化ナトリウム濃度、水分活性及び時間・温度の組み合わせという3つの主要なパラメータを考慮する必要がある。塩化ナトリウムの濃度が4%を上回り自由水の割合が0.90を下回ると幼虫は死滅する。また、63℃の加熱で幼虫は即座に死滅し、3分58℃の加熱でも実質的に死滅する。冷凍も有効であり、30分-37℃で死滅が実質的となる。
 T. spiralisの成虫は、主に豚及び猪の小腸に住み着くが、他の多くの哺乳類にも存在する。小腸で数週間留まっている間に幼虫を排出し、幼虫は横紋筋(心臓及び骨格筋)で被胞され数年間存続する。循環系又は横紋筋以外の組織及び器官に残った幼虫は直ちに死滅する。ヒト又は哺乳類が汚染した肉(骨格筋)を摂取すると、幼虫の被膜がトリプシンで消化され幼虫が消化管に放出される。これが腸の絨毛上皮に入り込み、2~4日増殖を続ける。数日で成虫になり、雌は幼虫を排出し、それが循環系に入ることで横紋筋全体に広がる。豚については、舌、咬筋、横隔膜及び助間筋が寄生虫の選択する部位である。
 AFSSAの見解は次のとおり。
①施設型の畜舎で飼育されている豚に旋毛虫が発見されたことは異例であり、さらに掘り下げた疫学調査をする必要性を強調する。この件については、旋毛虫サーベイランスの管理措置において考慮に入れる必要があり、汚染が局部的なのか、又は氷山の一角なのかを確かめるための適切な戦略を実行に移すべきである。
②問題のロットについては、豚の骨格横紋筋を主成分とし、製造工程でリスクの制御が確実に確保できない生の製品は全て回収すべきである。本件で見つかった寄生虫の量が多いだけに、この勧告は重要となる。豚肉を中心部まで加熱することはフードチェーンの最終段階における主要なリスク制御の要素ではあるが、それだけでは不十分で、傷んでいない原料の調達、安全対策基準に沿った加工工程の確保等の措置が不可欠である。
③汚染した豚の骨格横紋筋及びこれらの筋肉を主成分とする未殺菌の調理品は、寄生虫を幼虫の形態で含有するおそれがあり、従って寄生虫が体内に侵入する原因とり得ることを強調する。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Object.asp?IdObj=38963&Pge=0&CCH=070119:26:4&cwSID=149EB8DF7D1E4F7F9913D7450F492B0C&AID=0
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