食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01730430188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、食肉中のダイオキシン類の含有量と家畜の生存中に皮下脂肪の生検から確定され得る当該汚染物質の含有量との相関関係の可能性に関する意見書を公表
資料日付 2006年12月1日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、食肉中のダイオキシン類の含有量と家畜の生存中に皮下脂肪の生検から確定され得る当該汚染物質の含有量との相関関係の可能性について食品総局から科学的・技術的支援を要請され、その答申として2006年12月1日付意見書(参考文献付きで全3ページ)を公表した。
 ダイオキシン類による汚染が発生した場合の家畜の管理措置は、家畜の汚染状況の把握に基づく。汚染の疑いがある製品が乳であれば当該汚染物質を直接測定できるが、それが筋肉組織である場合、家畜の生存中にその含有量を予測するための信頼できるマーカーがないことから、今のところと畜場での分析によってのみ食品としての適性を判断することができる。
 今般、次の5点について支援を要請された。
①当該汚染物質は生体の脂肪中に均質に分布しているのか、皮下脂肪と内臓脂肪・筋肉内脂肪との間で当該汚染物質の含有量に一定した関係はあるのか。
②同じ家畜の皮下脂肪と筋肉組織との間で当該汚染物質の含有量に信頼できる関係を確立できる可能性
③データの可変性
④皮下脂肪のサンプリング手順を規格化する妥当性
⑤当該汚染物質の測定に使用される方法の感度を考慮した場合の、生検により採取するサンプルの適合性
 科学文献を検討した結果、牛乳の汚染に関するデータは豊富にあるのに対し、肉用牛を中心とした家畜の生体組織の汚染を分析した研究は非常に少ない。脂肪に関する数少ない研究では、サンプルを採取した部位や脂肪組織の性質について記述がない。我々の知る限りでは、脂肪組織の性質に応じた含有量の分布を特定する研究はない。血液、脂肪組織及び筋肉組織における当該汚染物質含有量の相関関係の可能性を調べた研究はわずかしかない。脂溶性ダイオキシン類は脂肪中に均質に分布するという仮説に基づいた単一の毒物動態モデルは、完全に有効であるとはいえないことが複数の研究で明らかになっており、一組織の脂肪部分で測定した含有量を生体全体に外挿することはできない。肝臓や筋肉など血液循環のよい組織は、脂肪などの血液循環が少ない組織とは異なるため、PCDD/Fの同族体の血中含有量は、一般的に脂肪よりも筋肉で測定される含有量と相関関係にある。
 従って、AFSSAは次の4点を勧告する。
①筋肉の汚染を反映するものとして皮下脂肪中の当該汚染物質を測定することは、現在の知見からは勧告できない。
②今のところ、生体に均質に分布している血液が、当該汚染物質の生体負荷量の指標として最適と考えられる。
③牛の筋肉組織の汚染を血中量から予測するためには、パイロット研究を行なうことにより血液、脂肪組織及び筋肉組織における含有量の相関関係を確立する必要がある。
④測定分析方法の感度については、採取すべき最小量は生検では1g、血液サンプルでは100mLを上回るべきである。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Ftp/Afssa/38794-38795.pdf
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