食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01730420188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、食品及び飲料水と接触するポリエチレンテレフタレート製リサイクル容器の使用に起因する健康リスク評価意見書
資料日付 2006年11月27日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、食品及び飲料水と接触するポリエチレンテレフタレート(PET)製リサイクル容器の使用に起因する健康リスクについて検討することを決定し、今般2006年11月27日付意見書(付属文書付きで全10ページ)及び報告書(全71ページ)を公表した。
 1993年にフランス公衆衛生高等評議会(CSHPF)は、PETを含有するリサイクル容器の複数の使用許可申請書について意見を求められ、同年、1件について好意的な答申書を公表し、あわせてリサイクルに関する全般的な意見書を公表した。その後新たに2件の申請書が提出され、この評価はAFSSAに引き継がれた。AFSSAは2000年に、1件について好意的な答申を出したが、その後同様の申請書が数多く提出された。こうした状況下で、PETのリサイクルに起因する潜在的なリスクについて、統一のとれた体系的な評価を行なうための包括的アプローチを確立する必要があると考えた。
 本案件の評価にあたり、新たに作業グループが設置され、PETのリサイクルにおける重要管理点の特定、PET製リサイクル容器の使用に起因する健康リスクの評価方法の提案及び業者が提出する申請書の作成のためのガイドラインの策定に取り組んだ。同作業グループは、関係者に聴聞を行うとともに、欧州研究プログラムの一環として以前に実施された研究(1997年公表)を基盤に、より綿密なリスク評価を行なうための新しいデータも考慮に入れた。また、非常にわずかな量で存在する化学汚染物質に起因する潜在的リスクについても検討した。
 PET製リサイクル容器の使用による潜在的な健康リスクは、容器包装の不適切な再利用又は廃棄物との接触に由来する化学汚染物質に起因する。米国食品医薬品庁(FDA)によると、使用が許可された物質に発がん性があることが判明した場合、生涯にわたる1.5μg汚染物質/ヒト/日の日常的暴露による過剰リスクは100万分の1を下回り、リスクは非常に低いといえる。PETのリサイクルの特異性を考慮すると、1.5μg汚染物質/ヒト/日の例外的な暴露は、たとえその化学構造が同定されなくても、許容できる健康リスクである。溶出基準値が1.5μg汚染物質/kg(食品又は飲料水)と同等かそれを下回るものとすれば、消費者の健康にとって有意なリスクはないとされ、溶出モデルからこの値を最大許容含有量と考えることができる。
 リサイクル工程のさまざまな段階を通してPETの除染が可能となり、モル質量の少ない物質については除染効率が99%まで達する。99%の除染効率を確保できれば、汚染物質の最大許容含有量を超過することはなく、従って溶出量は1.5μg/ kg(食品又は飲料水) と同等かそれを下回ることになる。
 複数の国で収集された数千本のPETボトルを調査した結果、汚染率は最大で20mg/kg (回収PET)であり、同定された主要な汚染物質は香料であることが明らかになった。リサイクル工程で除染効率99%を維持すれば、この汚染率を最大許容量以下にすることができる。
 以上の分析を考慮すると、次に示す条件下ではPETの使用は消費者の健康リスクとはならないと考える。
①使用済みPETの収集からPET容器の製造までのリサイクル工程について評価を行なう。そのためにAFSSAは、使用許可申請書の作成のためのガイドラインを提案する。
②リサイクル工程により潜在的な汚染物質の除去能力が保証される。
③リサイクル工程がPET容器製造の追跡調査に関する勧告内容に一致する。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Object.asp?IdObj=38789&Pge=0&CCH=061222145240:26:4&cwSID=84D99A21BAB44599BC7EB4807E0E05F0&AID=0
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