食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01730360149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、飼料中のDDTに関する科学パネルの意見書を公表
資料日付 2006年12月22日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は、飼料中のDDTに関する科学パネルの意見書を公表した。
 1940年代に殺虫剤として使用され始めたDDTは、1970年代から欧州の多くの国々で禁止され始め、1986年以降EUでは全面的に使用が禁止されている。しかし、現在、DDTは世界中で禁止されているとはいえ、今でも一部地域でマラリア駆除に使用が奨励されている。
 DDTは親油性があり環境中にも長く残存するため、食物連鎖を通じて生物濃縮が起こる。特に、DDTはヒトや動物に吸収されやすく、ミルクや卵に移行し、家畜や魚に蓄積する。ただし、哺乳類やほとんどの鳥類に対する急性毒性は低い。DDTが影響を与える器官は主に神経系や肝臓であり、ホルモン分泌組織・生殖・胎児の発育・免疫系も影響を受ける。動物実験から、DDTは対象動物の肝臓に腫瘍を形成したが、遺伝毒性試験ではたいていの場合、陰性であった。しかし、DDTはヒトに対して発がん性の可能性があるとされ、FAO/WHO合同残留農薬専門家会議はDDTの暫定一日耐容摂取量(PTDI)を0.01mg/kg体重と設定した。
 環境、食品及び飼料中のDDTに関する評価の結果、動物由来飼料、特に魚由来飼料は、植物由来飼料よりもDDTによって汚染されていることが判明した。魚由来飼料に含まれるDDTの水準は極わずかで、魚や家畜に悪影響を引起す水準よりもかなり低い。しかし、DDTが使用されている地域の魚製品には、高濃度のDDTが含まれている可能性を払拭できない。
 DDTは環境・食品及び飼料に存在しているものの、データから過去30年間、DDTへのヒトの暴露は90%も大きく減少していることが分かる。ヒトのDDTへの暴露源は主に動物由来食品であるが、EUにおけるヒトの暴露量は5~30ng/kg体重/日となっており、この値は上記PTDI(0.01mg/kg体重)より2桁以上も低くなっている。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/science/contam/contam_opinions/eh433_ddt.html
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