食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01690420361
タイトル 台湾行政院衛生署FDA準備グループ、週刊情報「薬物食品安全週報」第60号を発行
資料日付 2006年11月9日
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分類2 -
概要(記事)  台湾行政院衛生署FDA準備グループ(衛生署内に2005年8月中旬、「行政院薬物食品管理署」(FDA)の設立準備のために設置された機関)の編集による一般向けの週刊情報「薬物食品安全週報」の第60号が11月9日に、同署ホームページ上で発行された(全4ページ)。食品の安全性に関連する掲載内容は以下のとおり。
1.見えざる心臓の刺客―トランス脂肪酸
 今般、米国ニューヨーク市は市内のレストランに対してトランス脂肪酸を含む料理の提供を禁ずる最初の地域となることが報じられ、これを受けてケンタッキー社は全米5
,000店舗において部分水素添加植物油の使用を停止した。トランス脂肪酸は、健康に対する見えざる刺客なのか。トランス脂肪酸はどのような食品に含まれており、どのように摂取を避ければ良いのか。
 上記のように問題を提起し、トランス脂肪酸生成のメカニズムや健康被害の機序、多く含まれる食品や食品選択の際の注意点等を説明した上で、以下のとおり諸外国の規定を紹介し、台湾当局の対応について説明している。
 カナダ及び米国は、消費者の食品選択・購入の参考に資するために、包装済み食品にトランス脂肪酸含有量の表示を義務付けている。一方、EUではデンマークだけが食用油中のトランス脂肪酸含有量は2%以下でなければならないと規定している。
 同署は現在、油脂中のトランス脂肪酸含有量を減らすため、業界と積極的に協力して加工方法の改善を試みているほか、品質管理・検査を強化し、包装済み食品にはトランス脂肪酸含有量の表示を義務付けることを検討している。
2.基準引き上げにより、漢方薬の使用がより安心できるものに
 生薬は動植物や鉱物等の大自然に由来し、かつて医学が発展していなかった時代から、先祖の経験と知恵により伝えられた貴重な資産である。しかし、現在では環境破壊や農薬の濫用により、重金属や残留農薬による汚染が懸念されている。
 同署はこのたび、ニンジン等の生薬に含まれる重金属、農薬、アフラトキシン等の有害物質について上限基準値及びその適用範囲を公表した。今後この基準に違反した者は処罰の対象となるため、生薬の使用はより安心できるものになる。
3.粉ミルク缶のふたからの錫の剥離は存在したのか
 今般、缶詰のふたを開けたら粉ミルクの表面に黒い顆粒や銀灰色のフレーク状のものがあった旨が市民から通報され、検査機関の検査によりスズが検出された件が報じられたが、粉ミルクの缶詰からは何故スズが剥離するのか。スズは中毒を引き起こすのだろうか。
 鉄板にスズをめっきしたブリキは防錆性に優れているため、ブリキ缶は長い間食品の貯蔵に使用されてきた。ブリキにはスズが含まれるため、缶詰内の保存期間が長くなるとスズは食品又は飲料中に溶け出す。缶詰を開けた後は、切り口の保護層が破壊されスズの溶出速度が速まるため、缶詰の食品及び飲料は、開封後はなるべく早く消費しなければならない。
 スズは摂取しても消化管における吸収率は悪く(3.1%)、殆どが便により排出される。体内に吸収されても下痢症状を引き起こす程度にとどまるため、消費者は過度に心配する必要はない。健康被害が懸念されるのは職業上ブリキに大量に暴露する労働者のみであり、胃痛や貧血、腎臓・肝臓障害等が懸念される。
 台湾では、缶詰食品に含まれるスズの上限基準を定めており、同署が毎年実施しているモニタリング検査においても異常は見られていない。同署は消費者に対し、缶詰のふたを開けるときは鋭利な刃物で開封し、鈍器やのこぎり状の刃物等で過度に傷つけることによるスズの剥離を防ぐことをアドバイスする。
地域 アジア
国・地方 台湾
情報源(公的機関) 台湾行政院衛生署
情報源(報道) 台湾行政院衛生署
URL http://www.doh.gov.tw/cht/content.aspx?doc_no=46863
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