食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01680380314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、「ナノテクノロジーに関するFAQ」を公表
資料日付 2006年11月20日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、「ナノテクノロジーに関するFAQ」(4ページ)を公表した。概要は以下のとおり。
 ナノテクノロジーは重要な未来の技術の一つだと考えられている。しかしながらその利用は新しいものではない。すでに数十年前に(別の名称で呼ばれていたが)、ニスや医薬品への利用が始まった。ナノテクノロジーは今日、化粧品、食品、日用品など日々の生活に関わる多くの分野で、特定の目的のために利用されている。しかしナノ製品には表示義務がなく、消費者にはそれが明らかではない。
 産業界、科学者及び消費者は、ナノマテリアルの利用により製品の特性が改良されるものと思っている。しかしながら、新種のナノ製品がヒトに対し未知のリスクをもたらすのではないかという疑問が生じる。特に非結合状態で存在するナノ粒子は、特有の健康リスクをもたらす可能性がある。BfRはナノテクノロジーのリスク研究に関与し、特にヒトの体内でのナノ粒子の有害作用の研究に取り組む。
 ナノマテリアルはますます多くの製品に使用されているが、ドイツ国民の半数以上はナノテクノロジー、その利用状況及び潜在リスクについてほとんど知らないため、BfRはFAQを作成した。
Q1.「ナノ」はどれほど小さいのか?
Q2.ナノ粒子とは?
Q3.ナノテクノロジーとは?
Q4.すでにナノテクノロジーが利用されている製品は?
 化粧品、食品、繊維として利用されている。
 市場に流通している製品のデータベースは以下のURLより入手可能。
http://www.nanotechproject.org/44/consumer-nanotechnology.
Q5.ある製品にナノマテリアルが含まれるかどうかどのようにわかるのか?
 製品にナノマテリアルの表示が義務付けられていないので、わからない。
Q6.何のためにナノマテリアルは化粧品に使用されるのか?
 紫外線防止を目的として二酸化チタン、酸化亜鉛など(のナノ粒子)が利用されている。
Q7.ナノマテリアルは食品に使用されているのか?
 食品添加物などに利用されている。ケイ酸、ケイ素含有化合物(のナノ粒子)は増粘剤として利用されている。
Q8.ナノマテリアルは消費者に身近な製品にも使用されているのか?
 食品分野では、食品包装容器に利用されている。食品包装容器へのナノ粒子の使用は、外部空気の遮断、湿度の流出防止、紫外線の遮断などが目的である。
Q9.ナノ製品には特有なリスクがあるのか?
 ナノ製品が人の健康にリスクがあるかどうか判断するには、ナノマテリアルが組織に結合するかどうか又は製品中に非結合体で存在するかどうかを把握することが重要である。特に遊離型のナノ粒子・ナノチューブ・ナノファイバーは、小さいサイズであること、可動性、反応性から人の健康被害に結びつく可能性がある。非結合体のナノ粒子は気道、皮膚、消化管経由で人体に取り込まれ、一定の条件下で毒性をもたらす可能性がある。科学者によれば、もっとも重大な健康リスクは吸入毒性である。最近の知見では、皮膚を貫通する可能性は十分に排除されている。消化管を介し取り込まれたナノ粒子にリスクがあるかどうかは未だ不明である。
Q10.消費者製品に使用されるナノマテリアルの健康リスクはすでに評価されているのか?
 化粧品に使用されるいくつかのナノ粒子に関する研究はすでに行われており、皮膚上での二酸化チタン、酸化亜鉛のナノ粒子の挙動についてはかなり研究されている。これらのナノ粒子は健康な皮膚細胞を貫通しないが、皮膚表面に残留する。それらは毛穴から皮膚の深層に達するもののさらに深部には達せず、毛がのびる際に皮膚表面に戻される。
 しかしながら現在、ナノ粒子の健康リスク評価に関してはなお不明な点がある。さらに、ナノ化可能性(nanoscalability)に関連する特有の毒性についてはほとんど知られておらず、またヒトへの暴露データもほとんどない。
Q11.製品に含まれるナノマテリアルにより健康被害が引き起こされたことはあるのか?
 いままでのところ、BfRには健康被害の報告はない。
Q12.消費者がナノテクノロジーについて知っていることは?
Q13. BfRはナノテクノロジーのリスク研究にどのように関与しているのか?
 BfRは、ナノテクノロジーによる健康リスクを把握するために調査研究を開始している。
 本FAQの英語版は以下のURLより入手可能。
http://www.bfr.bund.de/cm/279/frequently_asked_questions_on_nanotechnology.pdf
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL http://www.bfr.bund.de/cm/276/ausgewaehlte_fragen_und_antworten_zur_nanotechnologie.pdf
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。