食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01670360329
タイトル 英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC)、無症状vCJDの生前における評価基準に関する現状報告書を公表
資料日付 2006年11月7日
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分類2 -
概要(記事)  英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC)は11月7日、無症状vCJDの生前における評価基準に関する現状報告書(PDF版4ページ)を公表した。概要は以下のとおり。
1.背景
 無症状の変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)に感染した個人を確定するための正確で感度の良い生前血液検査の開発は、輸血及び他の医療施術によるvCJDの感染を大幅に減少させ、臨床的診断が確認でき、新たな治療法効果のモニタリング及びvCJDの罹病率を確定する重要な手段となる。
 多くの感染症を診断する検査法における安全性、品質及び性能要求は、「in vitro診断用医療装置(IVD)指令98/79/EC」にまとめられているが、無症状vCJDの診断法は当該指令の付属文書ⅡAには記載されていない。
2.性能について
 血液細胞及び器官の微生物学的安全性委員会(The Committee on Microbiological Safety of Blood Tissue and Organs:MSBTO)は、理想的にいえば、無症状vCJDの診断法は高い感度及び固有性を持つべきで、スクリーニングのための一次検査及び信頼性の高い二次検査の併用が必要であるとしている。
3.法的位置づけ
 無症状vCJDの診断法が、欧州指令98/79/ECの付属文書へ記載されるまで、単独で評価を実施し、妥当性が評価されることが望ましい。
4.プロトタイプの検査法
(1)多くのプロトタイプが開発されているが、十分な情報がない中で、多くの試験法が異常プリオンたん白質(PrPsc)の検知を基本においたものであるとされている。
(2)PrPscの存在とvCJDの感染性との関連性は、まだ良く理解されていない。常にPrPscとvCJDとの間に相関性があると確認されていないが、現時点においては最もマーカーとして適切とされている。但し、PrPscの検知が全てのvCJDを同定することが出来ないため、陽性及び陰性の診断における比率をどう勘案するかが、検査基準の検討には重要である。
5.評価及び検証
(1)初期の固有性及び検査の感度は、vCJD症例の脳又は脾臓のホモジェネートをヒトの血液に注入したものを使用することにより実施出来るが、スクリーニング及び確認検査にはヒトのvCJD症の血液に対する検査を含めるべきである。
(2)潜伏期における血液中のvCJD感染性(及びPrPsc)の規模が明確でないため、無症状vCJDに感染した個人の検査法の感度を、臨床症例の患者からの血液が明らかにするとはいえない。また、いつの時点で血液に感染性が出現するかを、検知する試験法を評価するためには動物モデルを使用して結果を出し、それをヒトの場合に類推する必要がある。
(3)試験用のヒトからの材料の入手は、非常に困難であり、管理及び使用について効果的な仕組みが必要である。
6.倫理的考察
 無症状vCJDの生前における検査に関連する複雑な倫理課題があるが、SEACの付託事項ではない。
7.結論
 無症状vCJDの診断法が、欧州指令98/79/ECの付属文書へ記載されるまで、個々の検査法を、vCJD症からの血液検査を含めた明確に定義付けされたプロトコルを使用して個別に検証すべきである。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC)
情報源(報道) 英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC)
URL http://www.seac.gov.uk/pdf/statement-vcjd.pdf
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