食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01610490329
タイトル 英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC)、第93回定例会議の最終議事録を公表
資料日付 2006年10月4日
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分類2 -
概要(記事)  英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC)は9月14日、第93回定例会議の最終議事録(PDF版18ページ)を公表した。概要は以下のとおり。
1.最近の課題について
①論文「肉骨粉飼料の使用禁止以降に生まれた牛(BARB: born after the reinforced ban)に発生しているBSEの発生理由等」に対する英国環境・食料・農村地域省(DEFRA)の見解。
②健康と臨床に関する国立研究所(National Institute for Health and Clinical Excellence:NICE)のクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)諮問委員会による「手術処置によるCJD及び変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)感染リスクの最適な管理についてのガイダンス草案」の2回目の意見募集。
③新たに招集された臨床管理諮問グループ(個々のvCJDの公衆衛生リスク患者に対する指導及び介護に関し、英国保健省(DH)へ助言をすることを目的としたグループ)の第1回会合の結果。
④「解剖死体の組織検査」を如何に進めるかを検討する専門家会議の召集が遅れている件について、SEACは最重要課題として、専門家会議の組織化を早急に進めるよう要望したところ、第1回会合が9月に開催される見込みとなった。
⑤SEACの委員長及び副委員長は、英国食品基準庁(FSA)理事会で議論した「めん羊における非定型スクレイピー及びBSE」の簡単な報告を実施した。非定型スクレイピーのヒトに対するリスクが不明であるため、全国CJDサーベイランス機構(National CJD Surveillance Unit)は神経学者に対し、異常な神経系疾患について必ず機構に報告するよう指示するべき旨をSEACは助言した。
⑥米国で報告されている2例の牛のBSE及び欧州のいくつかの国で報告されている非定型BSEには共通性があり、異なった型の海綿状脳症がある種の牛に感染する可能性を示唆している。但し、非定型BSEの異常なプリオンたん白質(PrPsc)又は感染性の組織内分布は、確認されていない。
2.英国のシカにおける慢性消耗性疾患(CWD)の可能性について
 シカにおけるCWDは、北米から拡がりを見せているが現時点では英国及び欧州においてその存在は確認されていない。CWDに感染したシカの筋肉中のプリオンに感染性があることが観察されているという新事実をもとにSEACは現状説明を改訂したが、ヒト、牛、めん羊及び山羊の健康リスクは非常に少ないものの監視は継続すべきであるとしている。
 監視のために、交通事故に遭ったシカや狩猟により捕獲したシカ等からのサンプル入手方法について議論されたほか、欧州のアカシカのCWDへの感染性、感染源の脳内接種実験等についても議論された。
3.飼料供給ルートの評価
 DEFRAは、牛の肉及び肉骨粉による飼料汚染のリスク低減のために実施されている保証の概要、サーベイランス等を報告。報告の最後に、DEFRAのBurke氏は欧州食品安全機関(EFSA)の定量リスク評価結果から、仮にカテゴリー3の国で製造された哺乳動物の肉骨粉(MMBM)で1千万頭の牛が飼育されたとしても、サーベイランス及び特定危険部位の除去が適切に実施された場合は、BSE発生リスクは年に2頭以下であると述べた。最後に、SEACは効果的な諸対策の継続を強調した。
4.EUのTSEロードマップ
 欧州委員会がTSEロードマップにおけるTSE管理及びサーベイランスについての変更を提案していることに対してSEACは基本的に賛成しているが、なんらかの提案をすることも検討中である。考慮すべき項目として、魚粉のMMBMによる汚染等についても議論されている。
5.新規の手術用器具からの汚染物質除去技術の評価方法について
 SEACにおいては、多くの除去技術(界面活性剤、界面活性剤と耐熱性酵素の組合せ、高エネルギーガスプラズマ照射等)について議論が行われた。新しい除去技術の効果については、実用前に評価するための評価基準等の指針を「危険性のある病原体諮問委員会(ACDP)」のTSE作業部会が作成し、DHが発行する事が決定された。また、プリオンたん白質及び他のたん白質のみならず、TSE感染性の除去効果についても評価されることが重要であるとしている。
6.TSE命名法について
 近年のめん羊における非定型スクレイピー(atypical scrapie)及び牛における非定型BSE(atypical BSE)の用語使用は混乱を招くため、牛においては非定型BSE(atypical BSE)の用語を使用しないことに同意した。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC)
情報源(報道) 英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC)
URL http://www.seac.gov.uk/minutes/final93.pdf
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