食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01600670340
タイトル フランス厚生省、アルコール大会議の開始を発表し、専用ウェブサイトを開設
資料日付 2006年9月21日
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概要(記事)  フランス厚生相は、アルコール大会議の組織に関する報告書を国会に提出した後の昨年末、フランスの全地域でこの会議を実施する旨を発表した。今般、討論が開始される旨を通知するとともに、専用のサイトを紹介している。
 フランスにおいてアルコールは、避けることができる死亡原因の第2位を占めており、死者は毎年4万5000人に上る。アルコールは、多くの疾患発症の直接因子又は関連因子として働く。このような状況において、正確かつ理解しやすく、科学的に有効とされた情報を全ての市民に提供し、各人に自らの健康を管理してもらうことが重要となる。また、全市民が自らの見解や質問を発することができる議論の場が必要とされた。こうして、アルコール大会議が設置された。
 この専用サイトの一項目である「出生前のアルコールへの暴露」(2ページ)の概要は以下のとおり。
1.背景
 アルコールは、胚及び胎児の成長、特に中枢神経系の発展を大きく阻害する。1968年に小児科医のLemoine博士は、大量のアルコールへの出生前暴露の影響として胎児性アルコール症候群(FAS)を記述した。大量のアルコール摂取による明白な症状や中枢神経系異常の他にも、出生後数年たってから認知及び行動の障害といった出生前暴露の影響が見つかることがよくある。妊娠中のアルコールへの暴露は、たとえわずかな量でも、胎児の中枢神経系の発展を危うくする。西洋諸国では、子供の遺伝によらない精神障害の主因が出生前のアルコール暴露となっている。このタイプの後遺症を避ける唯一の手段は、妊娠中にアルコールを断つことである。
2.予防措置
 公衆衛生政策に関する2004年8月9日付の法律で、情報提供及びコミュニケーションの改善が図られた。条文には、次の3点が記載された。
①政府は、FASの予防に向けたコミュニケーション活動を行ない、妊婦に飲酒しないよう促す。
②中学校及び高校で、妊婦の飲酒が胎児の成長に及ぼす影響について情報提供を行なう。
③保健及び社会医学分野の専門家の養成には、胎児に対するアルコール作用に特化した教育を組み込む。
 この3点を軸に進められてきた予防措置の進捗状況は次のとおり。
①2004年末、「妊娠中のゼロアルコール」というメッセージを掲げて妊娠中のアルコール摂取のリスクに注意を喚起するメディア媒介のコミュニケーション活動が行なわれた。2005年及び2006年も引き続き実施されている。また、タバコ及びアルコールには妊婦等に向けた情報を記載している。
②FAS等を扱ったガイドブックが複数の学校で配布された。
③複数の養成講座が企画され、専門家会議が開催された。
④2005年2月11日付の法律で新たな規定が採択され、妊婦へのメッセージをアルコール飲料に付することが定められた。この規定を適用するための省令は近いうちに発布される。
⑤2004年10月にフランス国立健康教育・疾患予防研究所(INPES)が妊婦のアルコール摂取に対する態度を正確に把握するための定性的な調査を開始した。この結果は、2006年後半に公表される。
⑥フランス衛生監視研究所(InVS)は、疫学サーベイランスの手順を作成した。これによって、FAS患者を認識することができるようになる。
⑦母子手帳は作り直され、今や妊娠中のアルコール摂取のリスクに関する具体的な情報が記載されている。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス厚生・連帯省
情報源(報道) フランス厚生省
URL http://www.etatsgenerauxalcool.fr/plan-du-site.php
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