食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01580310314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、二枚貝を介するA型肝炎感染に関する意見書の更新版を公表
資料日付 2006年9月4日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、二枚貝を介するA型肝炎感染に関する意見書(2004年5月12日付)の更新版「二枚貝を食べて病気に?」(2ページ/2006年9月1日更新)を公表した。概要は以下のとおり。
 地中海の二枚貝の約40%がA型肝炎ウイルスに汚染されており、二枚貝の摂取によりA型肝炎に感染する場合があるとの報道記事(※訳注:2年前)は消費者を驚かせるものであった。生の二枚貝はA型肝炎ウイルスを含む可能性があり、その摂取には健康リスクがあるが、十分に加熱した二枚貝の摂取には健康への懸念はない。
 二枚貝が病原体を媒介することは新しい問題ではない。二枚貝は、糞便で汚染された水から病原体をろ過して取り出し、体内で濃縮する。実験条件下では、二枚貝中のA型肝炎ウイルスは、24時間以内に100倍に増殖する。
 汚染された二枚貝の摂取が原因の感染性の腸疾患及び黄疸は、過去に多数発生している。二枚貝が種々のウイルスに様々な程度で汚染されていることは、多くの調査で示されている。汚染の程度は、生息水域における汚水の割合と性質に直接関係している。よく知られたA型肝炎の大流行には、1988年に上海で30万人が感染した例がある。
 A型肝炎ウイルスは、ヒトを介して環境に放出される。ヒトは唯一の宿主で、便によりウイルスを排出する。ウイルスは汚水により河川や海に達し、二枚貝に蓄積される。報道記事が引用した調査では、サンプルが大都市の河川が流入する地中海で採取された。大都市の河川により、十分に浄化されていない汚水中の病原体が大量に海に流入する。
1.A型肝炎症例及びリスク地域
 WHOは、A型肝炎感染者数を年間1
,000万人と推定している。WHOは、ウイルスの発生頻度によりリスク地域を3つのカテゴリー(A:高い、B:中程度、C:低い)に分類している。
 ドイツのA型肝炎感染は、2002年及び2003年は年間1
,500症例未満、2004年1月~4月期は約400症例報告されている。個々の感染源は不明であるが、約60%はドイツ国内で、残りの約40%は外国滞在中に感染したものと思われる。
 A型肝炎ウイルスは、基本的に食品の不衛生な調理によって、またヒトからヒトへの接触感染によっても媒介される。二枚貝を介しては、特にそれらを生あるいは十分に加熱せずに摂取した場合に、消費者がウイルスに感染する可能性がある。生の二枚貝の摂取においては健康リスクが排除されないが、過熱された二枚貝の摂取には懸念はない。ウイルスは、85~100℃の温度で2分以内に死滅する。ウイルスの不活化は、加熱する量や方法など様々な要因に影響されるため、二枚貝の量により調理時間を延長する必要がある。
2.二枚貝調理のための助言
①二枚貝を調理する際には、他の動物由来食品の取り扱いと同様の厳格な衛生措置を遵守する。
②生の二枚貝と調理済みの食品は別々に貯蔵する。
③二枚貝の調理に使用した調理器具は、他の食品と接触させる前に洗浄する。
④忘れずに手指を洗浄する。
3.消費者へのその他の助言
 A型肝炎の予防接種を受けることができるので、リスクの高い国へ旅行する前には、早めに関係医療機関に連絡をとり、予防接種の必要性や接種時期を相談することを推奨する。ローベルト・コッホ研究所がホームページでA型肝炎に関する情報を提供している。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL http://www.bfr.bund.de/cm/208/krank_durch_muschelessen.pdf
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