食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01550340188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、高病原性鳥インフルエンザH5N1亜型ウイルスの蔓延において受容性のある動物種が果たす役割及びこれらの種がヒト又は動物に及ぼすリスクに関する意見書
資料日付 2006年7月10日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、高病原性鳥インフルエンザH5N1亜型ウイルスに対する全動物種の受容性に関する科学的知見のレビュー並びに当該ウイルスの蔓延において受容性のある種が果たす役割及びこれらの種がヒト又は動物に及ぼすリスクの評価について、フランス農漁業省及び厚生省から諮問を受け、その答申として2006年7月10日付意見書(全20ページ)を公表した。
1.背景
 AFSSAは、これまでに鳥インフルエンザウイルスのヒトへの伝播リスクに関する報告書並びにネコがほかの動物種及びそれらの動物と接触したヒトに及ぼすリスクの評価に関する意見書を作成し、既にインフルエンザウイルスに対する特定の種の受容性についていくつかの情報を提供してきた。今回は、高病原性H5N1亜型ウイルスに対する全動物種の受容性、受容性のある種がウイルスの蔓延において果たす役割及びこれらの種のヒト又は動物に及ぼすリスクについて、入手可能な知見のレビューを依頼された。特に、県条例で指定された区域で狩猟の対象とされるジビエ(狩猟獣)及び感染した鳥の死骸又は糞で汚染された水場に立ち寄る水棲動物のケースについて検討するよう求められた。
 このレビューによって、今後知見を深めるべき点を特定し、現状に適したサーベイランス方法を提案し、また必要があればプログラムを実行するための研究テーマを提案することが可能となる。
2.本意見書の構成
 鳥及び哺乳類の鳥インフルエンザウイルスに関する全般的な枠組みにおいてウイルス学の概念を提示し、H5N1亜型ウイルスの出現及び進行を理解する。次にこのウイルスが同定された全ての種の動物学的多様性について記述する。その後、アジア由来のH5N1亜型ウイルスに焦点を絞り、ウイルスの蔓延において主要な役割を果たす鳥及びそれ以外の動物(水棲動物を含む)について検討する。最後に、これら全てを踏まえ、調査及び研究の分野における優先課題及び優先課題ではないが掘り下げる価値のあるテーマを提案する。
3.結論及び勧告
 H5N1亜型ウイルスに対する全動物種の受容性に関して入手可能な知見のレビューを行なった結果、家きん及び野鳥が果たす役割の重要性がより鮮明になった。
 野鳥については、死肉を食べる猛きん(ノスリ、ハヤブサ)、スズメ目及びハト科など、水鳥ではない種で非常に散発的にこのウイルスが同定されている。これらの種は、受容性はあるが、保有宿主の役割を果たすことはないと考えられる。また、大部分がガンカモ科に属する水鳥の種で反復的にH5N1亜型ウイルスが同定されている。
 現在の知見から、ウイルスの蔓延においてガンカモ科の動物が果たす役割は確立されているにもかかわらず、ウイルスの保有宿主となる種を正確に特定し、特定の種が保有宿主であるのか否かを知ることは不可能である。
 大半のヒト感染の原因は、主に罹患してウイルスを排泄する家きんである。
 哺乳類のなかでもいくつかの種は、自然環境又は実験環境で感染することがあるが、ウイルスの蔓延には関与していないと考えられる。従って、哺乳類からのヒト感染のリスクは無視できる程度である。ただし、H5N1亜型ウイルスの進行は予測できないことから、慎重な姿勢が求められる。
 高病原性H5N1亜型ウイルスの疫学について不確かな点があること、また野鳥の疫学サーベイランスプログラムの実施にあたり困難が生じていることを踏まえ、本意見書ではいくつかの調査及び研究のテーマについて提案した。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Ftp/Afssa/36443-36444.pdf
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