食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01540410188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、スペイン・バスク自治州におけるカンムリカイツブリの高病原性H5N1亜型インフルエンザ症例の疫学的な意味に関する意見書を公表
資料日付 2006年8月15日
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概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、スペイン・バスク自治州で高病原性H5N1亜型ウイルスを保有したカンムリカイツブリが死亡しているのが発見されたことの疫学的な意味についてフランス厚生省及び農漁業省から諮問を受け、その答申として2006年7月11日付で意見書(3ページ)を公表した。
 2006年の2月から5月にかけて、フランスを含むいくつかのEU諸国で野生鳥類相に高病原性H5N1亜型ウイルスによる感染症例が相次いで確認された。これらの症例の大半は時間的にも空間的にもまとまって発生しているが、完全に孤立した症例がいくつか同定されている。フランスのブッシュ・デュ・ローヌ県で発見されたコブハクチョウ及び英国で発見されたナキハクチョウである。これらの特殊な症例の疫学的な意味については、明らかにすることができなかった。
 ヨーロッパの野生鳥類相で同定された症例の大半は、ガンカモ目ガンカモ科に属する鳥であった。高病原性H5N1亜型ウイルスによる感染症例のうち、わずか2例がフランス及びスイスで発見されたカイツブリ(カイツブリ目)であった。2006年7月10日付意見書で述べたように、これらの鳥はガンカモ科の鳥と同じ水場をよく訪れており、感染はしたが、ウイルスの疫学サイクルにおいて特別な役割を果たしていない可能性がある。
 スペインでは2006年7月7日前には、野生鳥類相又は家きんにおいて高病原性H5N1亜型ウイルスによる感染例は一度も報告されていない。
 今回の諮問は、スペイン・バスク自治州でカンムリカイツブリの高病原性H5N1亜型インフルエンザ症例が発見されたことの疫学的な意味を明らかにし、そこから衛生に係る帰結を導き出すことである。
 スペイン当局は7月7日に欧州委員会及びOIEにこの件について報告を行ったが、EU当局が短いコメントを出しただけで、EUのリファレンス研究所による高病原性H5N1亜型ウイルスの同定及び起源については、確認待ちの状態である。
 現在入手可能な情報から言えることは、答えのない疑問がいくつも残されていることである。例えば、本症例の年齢、その死因を特定し得る確認事項、正確な死亡日(OIEに報告する6週間前に死骸が収集されたという非公式の情報がある)、Salburua地域及びスペインのほかの地域で実施されているサーベイランスのレベル(死亡して発見され、分析された鳥の数等)等である。
 初夏にカイツブリ目に属する1種1個体だけに高病原性H5N1亜型ウイルスが同定され、ヨーロッパではこれまでに似たような状況下で見つかった大部分の鳥が属するガンカモ目の種では全く症例が同定されていないことから、この事例の疫学的な意味の理解は困難である。
 この感染事例の疫学的意味を明らかにするには、次の3点が必要となる。
①スペイン当局による最初の検査結果がEUリファレンス研究所で確認されるのを待つ。
②本症例及び当該地域で先般来検査してきた鳥の数に関する情報をスペイン当局から収集する。
③本症例が確認された場合には、起こり得るシナリオのなかから最も確率の高いものを選ぶための材料が入手できているよう、Salburuaの疫学的状況の実態を今まで以上に把握できる情報の作成を促す。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Ftp/Afssa/36529-36775.pdf
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