食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01530040149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、香料グループ評価16に関する科学パネルの意見書を公表
資料日付 2006年8月3日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)の科学パネルは、現在EU加盟諸国で使用されている香料が健康に与える影響について欧州委員会から意見を求められた。これらの香料は、Flavouring Group Evaluation FGE.16に属する4種類の香料である。今回は、芳香族ケトンについて評価した。
 4物質はいずれも、幾何異性体もしくは光学異性体として存在していない。また、3物質は構造クラスI(単純な化学構造をもち、効率よく代謝され、低い経口毒性を示す香料)に、残り1物質は構造クラスIII(明確には安全性の仮定が不可能、または重大な毒性のある可能性が存在する構造を持った香料)に分類され、3物質が食品中に自然に存在することが報告されている。
 科学パネルは、これまで欧州における香料物質の一人当たり平均(per capita)摂取量推定にMaximised Survey-derived Daily Intakes (MSDIs)を標準として使ってきた。しかし、香料産業から提供された情報を調査した結果、多くの場合、MSDIによる推定方法では消費者の摂取量を過小評価するケースが明らかとなった。特に、年間生産量が少ない場合、その結果は顕著であったため、科学パネルはMSDIによる摂取量推定を留保した。
 それゆえ、科学パネルは、使用量が正常な場合、modified Theoretical Added Maximum Daily Intake (mTAMDI)による一人分の見積もり(per person)での一日摂取量の推定を行い、推定摂取量が対応閾値を超える場合には使用量に関する詳細なデータを求めることを決定した。
 標準MSDIによる推定では、当該グループに属する4物質の摂取量は0.0012~0.85μg/capita/日に収まり、構造クラスI(1
,800μg/person/日)及び構造クラスⅢ(90μg/person/日)の閾値を下回った。データが限定的であるため、遺伝毒性に関する最終的な評価は不可能であったが、2物質に遺伝毒性の可能性が示された。アルファメチルナフチルケトンを除く3物質は、無害の物質に代謝されると予想される。一方、アルファメチルナフチルケトンと構造的に関連する物質メチル2-ナフチルケトンのNOAEL33mg/kgを考慮すれば、アルファメチルナフチルケトンの安全域は2×10^9と予想される。それゆえ、アルファメチルナフチルケトンは、香料として使用される場合の推定摂取水準では、安全に対する懸念が生じることはないと考えられる。以上から、標準MSDIによる推定に基づくと、これら4物質を香料として使用した場合の摂取量では、安全性に懸念を生じることはないと予想される。
 一方、mTAMDIによる推定では、4物質の摂取量は全て1
,600μg/person/日となり、構造クラスⅠに属する3物質は、全て構造クラスⅠ(1
,800μg/person/日)の閾値を下回った。しかし、構造クラスⅢに属する1物質は構造クラスⅢ(90μg/person/日)の閾値を上回った。それゆえ、構造クラスⅠの閾値を下回った上記3物質は、無害の物質に代謝されると考えられる。他方、構造クラスⅢの閾値を上回った1物質に関しては、より信頼できる暴露データが必要であり、追加データの取得を待って再評価する必要がある。
 なお、本文は以下のURLから入手可能。
http://www.efsa.europa.eu/science/afc/afc_opinions/1618/afc_op_ej330_fge16_op_en1.pdf
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/science/afc/afc_opinions/afc_op_ej330_fge_16.html
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