食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01450570188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、「血中アルコール濃度を低減するとされる植物エキス含有飲料の成分に起因するリスク及びその強調表示の科学的正当性の評価に関する2006年3月20日付意見書」 (5ページ)
資料日付 2006年6月9日
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分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、血中のアルコール濃度を低減するとされる植物エキス含有飲料の成分に起因するリスク及びその強調表示の科学的正当性を評価するよう、競争消費不正抑止総局から依頼された。
1.製品の特性
 当該製品(30mL入りの小瓶)には、主に水、フルクトース(1.5g/30mL)、植物エキス(チョウセンアザミ、ローズマリー、アンゼリカ等)、雲南茶(プーアル茶)エキス及びアスコルビン酸が含まれる。アルコール含有量は1.12%で、「ノンアルコール」という呼称に定めた最大含有量の1.2%を下回る。
2.強調表示
 当該製品に要求された強調表示には、主に次のものが含まれる。
(1)「ノンアルコールの消化促進飲料で、食品及びアルコールなどの飲料の消化を促す。」
(2)「チョウセンアザミは肝臓を保護するとともに肝細胞の再生を促し、一般的には肝機能の回復を促進するために使用される。」
(3)「本製品はアルコールを消すわけではないが、消化を促す酵素の働きを促進する。アルコールの除去及び消化工程を加速する。」
3.アルコールの代謝
 血中のアルコール濃度の低減をうたう強調表示は全て、エタノールの消化吸収の低減や肝臓による異化作用の加速に対して特殊な作用があることを証明しなければならない。
4.製品の主要成分
 フルクトースについては、動物実験でエタノールの代謝を促進することが示された。またヒトに対する試験から、フルクトース1g/kg体重(当該製品1、2本からの摂取量を大きく上回る)でエタノールの除去率が20%~30%増加することが明らかになった。しかしこれらのデータは断片的で、そのままの形で結果を受け入れることはできない。アルコールの代謝は個人差があるにもかかわらず、当該製品について厳密な意味でのヒトの臨床試験が実施されていない。従って、アルコールの代謝に対する作用は証明できない。
5.強調表示の正当性
 いずれの強調表示も、裏付けとなるデータが不十分であり、正当化できない。
6.結論
 以上の考察から、当該製品は、その含有成分によって消費者に直接的なリスクとはならないが、その強調表示については、正当化されず、血中のアルコール濃度に対する作用の点で消費者の誤解を招くおそれがあり、受け入れられない。こうした強調表示は、不当な安心感を与え、運転前のアルコール飲料の摂取を自制しづらくさせるものである。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Ftp/Afssa/35567-35568.pdf
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