食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01450410361
タイトル 台湾行政院衛生署、ベトナム産のピーナッツキャンディにアフラトキシン含有量の基準超過が見られた旨を公表。アフラトキシンの健康リスクについて解説
資料日付 2006年6月8日
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概要(記事)  台湾行政院衛生署は6月8日、同署薬物食品検査局が最近、ピーナッツ製品中のアフラトキシンについて抜き取り検査を実施した結果、ピーナッツキャンディ中のアフラトキシン含有量に基準超過が見られたことを公表した。問題の製品はいずれもベトナムで製造され輸入されたものである。検査概要は、以下のとおり。不合格製品の一覧は、情報源のURLから入手可能。
①検査サンプル:台湾各地のスーパー等で購入したピーナッツ加工食品108製品(内訳:キャンディ45製品、ペースト39製品、パウダー15製品及びクランチ9製品)
②検査結果:108製品中12製品が不合格。アフラトキシン含有量の最も高かったものは240.4ppb(上限基準:アフラトキシンB1、B2、G1及びG2の合計で15ppb)
 検査結果を受けて同日、同署は「アフラトキシンと健康リスク」と題するニュースリリースを発し、市民に対し以下のとおり解説している。リリースは、下記URLから入手可能。
http://www.doh.gov.tw/cht/content.aspx?dept=&class_no=0&now_fod_list_no=&array_fod_list_no=&level_no=1&doc_no=45014&show=show
①アフラトキシンの起源及び特性
 アフラトキシンは、アスペルギルス属のカビ(主にAspergillus flavus及びA. parasiticus)の産生する代謝産物で、一般にピーナッツやとうもろこし、米、麦、堅果類※が汚染される。カビは気温24?28℃、水分活性0.93?0.98の環境下で大量に発生するうえ、カビ毒を産生する。アフラトキシンは高温環境下に耐えうるため、調理しても除去できない。
 ※堅果類:果皮が堅く、種子と密着せず、中に1つの種子を包んでいる果実のこと。どんぐり等。
②考えられるリスク
 アフラトキシンには主にB1、B2、G1及びG2の4種類があるほか、哺乳類の代謝により産生されるM1及びM2があり、中でもB1の毒性が最も強い(B1のLD50は0.5?10mg/kg体重)。アフラトキシンには肝毒性があるため、肝炎や肝細胞の壊死を引き起こす。少量でも長期にわたり摂取すると、肝細胞の突然変異による肝臓がんの発生が懸念され、特にB型・C型肝炎ウイルス保有者にリスクが高い。
 国際がん研究機関は1987年にアフラトキシンの発がん性(グループ1)を認定したが、耐容一日摂取量(TDI)はなお設定されていない。FAO及びWHOの提唱するALARA(As Low As Reasonably Achievable)の原則に基づき、食品中のアフラトキシン含有量は「合理的に達成可能な範囲でできる限り低く」抑えるべきであり、製造段階からの管理を強化して初めて、リスクを低減することができる。
 (この他、米国食品医薬品庁(FDA)の資料に基づき、1982年にケニアで発生した中毒事例や、自殺を図って一定期間にわたり故意にアフラトキシンを摂取した者の事例が紹介されている。)
③アドバイス
 問題の12製品について同署は、すでに各地方当局に追跡調査及び差し押さえを命じている。消費者は購入の際、信頼のおけるメーカーの製品を選択するよう、また、製造・輸入業者は良質はピーナッツ原料を調達し、原料・半製品の保管温度等に注意するようアドバイスする。
地域 アジア
国・地方 台湾
情報源(公的機関) 台湾行政院衛生署
情報源(報道) 台湾行政院衛生署
URL http://www.doh.gov.tw/cht/content.aspx?dept=&class_no=0&now_fod_list_no=&array_fod_list_no=&level_no=1&doc_no=45013&show=show
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