食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01450200188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、「ローヌ県で釣った魚類の摂取に起因する健康リスクに係る科学的・技術的支援の要請に関する2006年3月13日付意見書」
資料日付 2006年6月8日
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分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、「ローヌ県で釣った魚類の摂取に起因する健康リスクに係る科学的・技術的支援の要請に関する2006年3月13日付意見書」(4ページ)を公表した。その概要は次のとおりである。
1.背景
 フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、中部ローヌ県のジョナージュ運河で釣った魚類の摂取に起因する健康リスクに係る科学的・技術的支援を要請された。ローヌ川の水が流れ込むこの運河で釣ったブレーム(コイ科の淡水魚)の汚染状況を検査した結果、非常に高濃度のPCBが検出された (7つのPCB指標(indicateurs/訳注;PCB同族体28、52、101、118、138、153及び180)(PCB-I)が1
,365μg/kg生重量及び1
,612μg/kg生重量)。これを受けてAFSSAは、主に4種の魚(ブレーム、コイ、ナマズ及びカワカマス)について、PCB-Iのほかにダイオキシン様PCB(PCB-DL)、ダイオキシン類(※注)及びフラン類について分析するよう勧告した。今回、その結果が出たことから、食品総局及び保健総局は、運河で実施したサンプリングの結果を分析し、汚染レベルの相違を特定するとともに、運河の上流から下流までを3つに分けたサンプリングゾーンの間に有意な相違はあるのかどうかを確かめるようAFSSAに要請した。
2.汚染結果の分析
 3つのサンプリングゾーンで上記4種を含む8種の魚39個体を採取し、PCB-I、PCB-DL及びダイオキシン類を測定した。39サンプルのうち23サンプルは、PCB-DL+ダイオキシン類の含有量が規則(EC)199/2006で定めた最大基準値8pg TEQ (WHO)/g生重量を大幅に上回っていた(8.4~78.5pg TEQ (WHO)/g生重量)。平均値(15.25pg TEQ (WHO)/g生重量)及び中央値(9.07pg TEQ (WHO)/g生重量)も同じ最大基準値を超過していた。この23サンプルのうち4サンプルは、ダイオキシン類の含有量についても、規則(EC)199/2006で定めた最大基準値4pg TEQ (WHO)/g生重量を大幅に上回っていた(4.9~7.5pg TEQ (WHO)/g生重量)。PCB-Iの含有量は29~868μg/kg生重量であった。
3.魚の種類によって汚染レベルに違いはあるのか?
 PCB-I汚染のデータから算出した平均値からは、運河の底近くに生息する魚よりも表中層に生息する魚のほうが汚染レベルが低いことが示されたが、後者のサンプル数のほうが少ないことから、確定的な結論とはならない。
4.3つのサンプリングゾーンの間で汚染レベルに違いはあるのか?
 サンプリングゾーン間では汚染レベルの相違はなかった。しかしながら、サンプルの数及び種類が3つのゾーンで厳密には同等でないことを考慮に入れる必要がある。
5.結論
 PCB-I及びPCB-DLの汚染レベルから言えることは、運河全域で全種類の魚が同じようにPCBによって汚染されていたが、運河の底にある堆積物の近くに生息する魚は表中層に生息する魚よりも汚染していたことである。当該地域における川魚の摂取データがないことから、住民の暴露量については評価が困難であるが、PCBの汚染データを分析すると、これらの魚の摂取を禁じたローヌ県知事の措置の妥当性は確認された。
6.勧告
 以上の分析結果を踏まえると、運河の上流・下流で魚のサンプリングを行い、(PCB-I及びPCB-DLの含有量には相関関係があることから)スクリーニングの名目でPCB-Iを分析することによって、汚染ゾーンを明確にすることが適当である。また、当該ゾーン全体で堆積物の汚染レベルに関する補足情報を入手することが有益であろう。今回の分析結果から、住民による魚の摂取調査を行なうとともに、ローヌ川の汚染調査を拡大する必要性が明らかになった。
(※注)訳注:日本では平成11年7月16日に公布されたダイオキシン類対策特別措置法で、PCDD、PCDF及びコプラナーPCB(ダイオキシン様PCB)を「ダイオキシン類」と定義している。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Ftp/Afssa/35558-35559.pdf
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