食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu01360980111 |
| タイトル | カナダ食品検査庁、バイテク由来製品の安全評価範囲に関する情報を公表 |
| 資料日付 | 2006年4月4日 |
| 分類１ | - |
| 分類２ | - |
| 概要（記事） | カナダ食品検査庁(CFIA)は4月3日、バイオテクノロジー由来製品を含めた「新しい」農業製品の安全評価範囲―どんなものが範囲の内か外か―という評価範囲を発表した。その概要は次のとおり。 1.バイオテクノロジー由来製品に対する安全評価の主な点 (1)評価基準 ①人体への潜在的影響、②動物への潜在的影響、③環境への潜在的影響 (2) 「新しい」農業製品の定義 ①新しい特性か特質を持つもの、②改変した特性もしくは特質を持つもの、③新しい用途を持つもの（カナダ国内で未登録の植物用あるいは土壌用肥料も「新しい」農業製品とみなされる。） 2.CFIAが配慮する危険性 (1)植物 新しい特性を持つ植物の潜在的影響について、CFIA環境安全評価は以下５つの広義分類をしている。 ①当該植物が雑草化したり、生態系を侵す可能性、②遺伝子流動(gene flow)が野生種(wild relatives)に向かう可能性、③植物に有害になる可能性、④当該植物やその遺伝子製品の対象外の種(non-target species)に対する潜在的影響、⑤生物の多様性に対する潜在的影響 (2)家畜用飼料 新しい飼料に対する家畜用飼料安全評価の留意点 ①家畜への安全性、②人体への安全性(たとえば当該飼料と作業員や通行人との接触や動物製品の消費を通じて)、③環境への安全性 (3)動物用生物製剤 動物用ワクチンや変性毒素、抗血清、診断キットなどの動物用生物製剤は認可される前にその安全性が評価される。環境に対する影響評価のほか、以下4点の評価項目がある。 ①当該ワクチンの特性の記述、②動物や人体、環境への安全性に関する書類審査、③危険評価、④当該ワクチンの野外使用を監視するために提案された方法 (4)植物及び土壌用の補助肥料 新しい植物及び土壌用の補助肥料はCFIAの肥料部で審査する。バイテク由来の新しい補助肥料のほとんどは微生物である。補助肥料の人体や、動物、植物、環境への安全性について、CFIAは以下の5項目について検査する。 ①当該微生物が有害になる可能性、②遺伝子流動が他の有機体に影響を及ぼす可能性、③当該微生物が害虫あるいは病原体になる可能性 ④当該微生物やその遺伝子製品の対象外の種non-target speciesに対する潜在的影響、⑤生物の多様性biodiversityに対する潜在的影響 3.CFIAの製品安全評価が「科学に基づく」理由 優れた安全評価の特長は再現可能なことである。結論は証拠によって導かれ、評価した者に依存しない。この目標を達成するため、自然科学の分野で使われる評価方法は次の3点に適合する。 ①科学者は自然の直接観察で重要な情報を収集する。②自然科学では、判断を一般化する。③データ作成者ではなく、科学者がデータを解析する。 4.CFIAの製品安全評価から除外されるもの CFIAにおける安全評価は、特定の市場や経済全体に対するリスク、社会的あるいは倫理的リスクといった非身体的(non-physical)リスクを対象にしない。これらのリスクはカナダバイテク顧問委員会Canadian Biotechnology Advisory Committee (CBAC)が評価する。 5.安全評価範囲を設定する背景 カナダ政府の広い規制枠の中でCFIAが製品安全評価の範囲を設定する理由は次の3点。 ①一部の利害関係ではなく証拠によって安全評価することがみんなの利益になる。 ②今日の貿易協定では、人体や環境へのリスクが甘受できない場合に輸入製品を拒否できるが、社会経済のリスクに基づく拒否は貿易相手国に保護主義と受取られかねない。 ③新製品や新技術を促進する組織と、統制する組織をカナダ政府内で明確に分離することに意味がある。CFIAはカナダ政府内でバイテク製品を研究、開発するいずれの組織とも分離している。 6.安全評価範囲に適合しない製品はどうなるか カナダの環境保護法Canadian Environmental Protection Act , 1999によって、カナダ環境省はCFIAの安全評価範囲に適合しない製品や他の連邦法に違反する製品に対し法的措置が取れる。 ７.社会的側面について 1993年のバイオテクノロジー連邦規制の枠組み1993 Federal Regulatory Framework for Biotechnologyは、カナダ政府の関係省庁がバイオテクノロジーを規制するにあたり、カナダ国民の繁栄と福祉を考慮することを求めている。従って、規制を設ける際には社会的、経済的影響も考慮される。 |
| 地域 | 北米 |
| 国・地方 | カナダ |
| 情報源（公的機関） | カナダ食品検査庁（CFIA） |
| 情報源（報道） | カナダ食品検査庁（CFIA） |
| URL | http://www.inspection.gc.ca/english/sci/biotech/reg/scopore.shtml |
（※注）食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要（記事）は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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