食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01330640188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、「反すう動物の枝肉背割り後に課される制限措置の解除に関する2006年1月30日付意見書」(4ページ)
資料日付 2006年3月9日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、反すう動物の枝肉背割り後に課される制限措置の解除の適時性について、農漁業省食品総局から諮問を受けた。
①背景
 フランス国内法規では背割り前と背割り後の原則を定めており、反すう動物の枝肉を背割りする前に収集するか、後に収集するかによって、皮下脂肪及びその派生物の活用条件が異なる。この措置は、背割り時に脊椎の骨片で脂肪が汚染するリスクを強調したAFSSAの2001年4月11日付報告書を受けて実施された。その後AFSSAは脂肪に適用される安全対策の維持の妥当性について諮問を受け、TSE専門家委員会は20分間133℃3気圧の熱処理の有効性は脂肪では証明されなかったことを明らかにした。従って、リスク月齢層に属する牛のSRM(特定危険部位)の混入を防ぐことがより適切であると考えられる。
 枝肉の背割り後に収集した脂肪を食用又は飼料用に活用することを禁じるという制限措置は、EUレベルでは存在しないことから、国内法規をEU法規と調和させる適時性が諮問の対象となる。
②TSE専門家委員会の分析
 現在、食品及び飼料への使用が許可されている反すう動物の脂肪は、と畜場で背割り前に収集される脂肪組織に限られる。これは理論的に皮下脂肪に相当するが、この制限が緩和され、背割り後にも脂肪が収集できるようになると、皮下脂肪だけでなく腰部及び骨盤の内部脂肪も回収することが実質的に可能となることから、この2つのタイプの脂肪組織を分析対象とする。
 本分析においては、脂肪の潜在的な感染性が主に背割り時に起こる脊髄などのSRMとの交差汚染に起因すると仮定する。牛の脂肪組織に感染性があるという報告は一度もない。しかし、調査の数が限られていること、また現在の科学的知見では脂質とたん白質の界面におけるTSE病原体の分布を評価することができないことも事実である。一般的には、実験データが不足していることから、牛脂が媒介する感染価の推定に基づいて定量的リスク評価を行い、ヒト及び動物集団の暴露量を決定することは不可能である。
 牛脂で検討される唯一の潜在的汚染源が背割り時の脊髄片の枝肉全体への拡散であることから脊髄吸引の有効性の度合いが問題となる。全国獣医・農薬調査班が先般実施した調査の結果から、吸引後の脊柱管に最大で20cmの脊髄が残る可能性があるとされる。そこから背割り時にのこぎりの歯に付着する脊髄の最大量は15gと推定される。理論的には、これが枝肉全体に拡散する可能性がある。しかし、この量はごくわずかであること、また24ヶ月齢未満の牛の脊髄に感染性がある確率はきわめて低いことから、この拡散は無視できる程度のリスクと考えられる。
 ただし、TSE専門家委員会は脊柱除去の月齢評価において、24ヶ月齢を上回る月齢への引き上げに反対したように、この月齢を超えるとリスクは無視できる程度ではなくなる。
 結論としては、24ヶ月齢未満の牛から背割り後に収集する脂肪組織は食用にも飼料用にも制限なしで使用することができると考える。24ヶ月齢を超えた場合は、特に飼料に関して、正確に定量化はできないが追加リスクが生じる。これは代用乳及び配合飼料に牛脂が使用されているためである。
③AFSSAの結論
 以上のことからAFSSAは、背割り後に収集する脂肪の制限措置の解除が、脊柱除去の月齢について先般行なったリスク評価と矛盾すべきではないと考える。この勧告は、当該牛脂の活用目的を問わず適用される。従って、24ヶ月齢超の牛の枝肉を背割り後に収集した脂肪は、食用にも飼料用にも再許可すべきでない。
 24ヶ月齢超の牛の背割り後に収集した脂肪が食用・飼料用に再び許可されるようなことになれば、BSE病原体のリサイクルのリスクは排除することができず、EUレベルで取り組んでいるBSEリスク防止システムの漸次的緩和をめぐる現在の考え方の妥当性を危うくするおそれがある。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Ftp/Afssa/34182-34183.pdf
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