食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01280360450
タイトル Eurosurveillance、欧州の旋毛虫症の現状
資料日付 2006年2月3日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  EUのEurosurveillanceは、国際旋毛虫症委員会の総裁による欧州における旋毛虫症の現状に関する論説を掲載している。概要は以下のとおり。
 旋毛虫症は、旋毛虫(Trichinella)の幼虫を含んだ生肉を摂取することにより発病する人獣共通感染症である。欧州では4種の旋毛虫が確認されている(Trichinella spiralis [汎存種]、T. britovi [山岳地帯の野生動物が宿主]、T. nativa [寒冷地・北方地域の野生動物が宿主]、T. pseudospiralis [非被嚢性汎存種])。
 過去30年間、ヒトの感染の主な原因は馬肉で、14回の集団発生があり3
,350症例が報告されている。豚肉も依然病原運搬体で、症例が報告されている(スペイン、ドイツ、ラトビア、リトアニア)。イノシシ肉による小規模の集団発生は、依然狩猟者とその家族に見られる(フランス、スペイン、ポーランド)。最近まで地中海の島嶼には旋毛虫がいないと考えられていたが、2004年にコルシカ島で10頭の感染豚が確認され、2005年にはサルジニア島でヒトの症例が確認された。またアイルランドも清浄国とみられていたが、感染したキツネが見つかっている。これらの例から、「旋毛虫症清浄国宣言」はなかなか難しいのが現状である。また、将来のEU候補国であるセルビア、クロアチア、ルーマニア、ブルガリアの4ヶ国では豚肉が原因の症例が頻発しており、2004年中に欧州で1
,100件を超える報告があった中で、これら4ヶ国だけで984件を占めた。
 よって宿主動物を発見するための適切かつ感度の高い技法が不可欠である。Websterらの報告によれば、在来のtrichinoscopy法は感度が低く、イノシシ肉中のT. pseudospiralisなど非被嚢性種を見落とすため、各国ともmagnetic stirrer digestion法に変更すべきである。なおこの手法には、十分な教育訓練が必要である。
 ルーマニア、旧ユーゴスラビア、ラオス、アルゼンチンなど感染症例の多い地域への旅行も原因となっているほか、土産に持ち帰るソーセージや調製食品が原因で家族なども発症している(フランス、英国、デンマーク、ドイツ、スペイン、イタリア)。
 旋毛虫症は、依然欧州各国の保健機関の関心事であり、ネットワークも構築され、定期的な予防対策会議等が開かれている。食肉管理担当者の訓練や、加熱調理法などに関する消費者の啓発も予防対策として重要である。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) -
情報源(報道) Eurosurveillance
URL http://www.eurosurveillance.org/em/v11n01/1101-222.asp
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