食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu01270040188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、「EC規則258/97の枠組みにおけるα‐シクロデキストリンの食品成分としての使用許可についてベルギー当局が作成した初期評価報告書に関する2005年11月22日付意見書」を公表
資料日付 2006年1月25日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、EC規則258/97の枠組みにおけるα‐シクロデキストリンの食品成分としての使用許可についてベルギー当局が作成した初期評価報告書に関して、競争消費不正抑止総局から意見を求められた。
 α‐シクロデキストリンは、6つのグルコース(ブドウ糖)分子からなる環状マルトオリゴ糖である。1-デカノールを用いて、シクロデキストリングルコシルトランスフェラーゼ(CGTase/シクロデキストリン生成酵素)が液化デンプンに与える作用から合成される。CGTaseは、Escherichia coli K12の遺伝子組換え株から産生される。申請者によると、当該成分は食物線維として使用される。
 当該成分のスペック(規格書)には、ヒ素について3mg/kgの基準値が定められている。無機ヒ素は国際癌研究機関(IARC)により発がん性がある物質(グループ1)に分類されており、また内分泌かく乱作用の疑いもある。現在さまざまな毒性学的参照値が存在しており、例えばWHOは暫定週間耐容摂取量を15μg/kg体重に設定している。フランスでは食品からのヒ素の平均摂取量はおよそ15μg/ヒト/日、飲料水からのヒ素摂取量は最大で20μg/ヒト/日である。水及び当該成分を含む食品を介したヒ素の総摂取量は69~95μg/ヒト/日と推算される。従って、現在のヒ素摂取量を鑑みると、ヒ素を3mg/kgまでとするスペックでは無視できない程度の摂取量となる。
 また、スペックでは未特定のたん白質の上限を5mg/kg物質としている。このたん白質のアレルゲン性については評価で言及されていないが、申請者はこの点を検討すべきである。
 当該成分の生理学的側面については、入手可能なデータから、α‐シクロデキストリンは体内でペクチン又は特定のヘミセルロースなどの溶解性線維と同様の動態を示すと考えられる。しかし、全ての溶解性線維が同じ生物学的作用を示すわけではないことから、α‐シクロデキストリンに特有の代謝作用をよく知っておく必要がある。当該成分による食物線維の摂取量が推奨摂取量の大半を占める可能性があることからも、当該成分の代謝特性を明確に特性付けることが重要である。また、当該成分によって溶解性線維の摂取量がほぼ2倍になることが、生体及び腸内フローラ組成に及ぼす影響を推定すべきである。
 結論としてAFSSAは、α‐シクロデキストリンの食品成分としての使用の安全性については慎重な立場をとることとし、次の4点について補足する必要があると考える。
①ヒ素の基準値
②未特定たん白質の残留及びアレルギーリスクの有無
③α‐シクロデキストリンの代謝特性の明確な特性付け
④α‐シクロデキストリンの摂取が消化生理学に及ぼし得る影響
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Ftp/Afssa/33398-33399.pdf
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