食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06700411535
タイトル 英国毒性委員会(COT)、「ベルベリン含有植物性製剤の安全性に関する科学的意見書草案」を公表 (後半2/2)
資料日付 2026年3月24日
分類1 -
分類2 -
概要(記事) (前半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06700410535)

 ベルベリン・その他のプロトベルベリンアルカロイド類・評価対象植物種由来の製剤・検討されたエンドポイントの間の関連性に関するエビデンスの重み付け及び結論の導出に向け、専門家の指導に基づく定性的なアプローチが適用されている。遺伝毒性については、Klimischら(1997)のスコアリング・システムに基づき、研究の信頼性が数値を用いて評価されている。試験系及び研究の関連性も考慮され、「高い」「限定的」「低い」の3段階の関連性として評価されている。さらに、ベルベリン・プロトベルベリン類・およびその他のアルカロイド類の潜在的遺伝毒性を評価するため、定量的構造活性相関(QSAR)及びリードクロス解析が用いられており、以下の5種のエビデンスを用いて実行された。
 ・ 構造類似性の定量化
 ・ 対象物質骨格中の関連構造の同定(変異原性特異的構造アラート及び小核誘導特異的構造アラート等)
 ・ エイムズ試験における変異原性予測
 ・ in vitro小核試験における小核誘導予測
 ・ in vivo小核試験における小核誘導予測
 その他のエンドポイントについては、文献検索によって特定された適格な動物実験の全ての内部妥当性(バイアスのリスク、RoB)を、米国毒性プログラム(NTP)が開発した保健評価・翻訳局(OHAT)のRoBツールを用いて批判的に評価されている。
《結論》
 総括して、NDAパネルは以下の結論に達している。
 ・ in vitroにおけるベルベリンの遺伝毒性を示すエビデンスが認めれらる。遺伝子変異及び染色体損傷が示されており、これは、メカニズムに関するエビデンスにより証拠立てられる。in vivoにおける確認は不十分であり、中でも、ばく露部位である消化管及び肝臓において不十分である。
 ・ベルベリンとの構造的類似性が高いという観点から、他のプロトベルベリンアルカロイド類の潜在的遺伝毒性も考慮する必要がある。入手可能な実験データは僅かであり、かつ、決定的とはならない。
 ・ C. Majusに含有されるサンギナリン及びケレリスリン等、当該任務の対象となっている植物性製剤に含有される他のアルカロイド類からも、若干、遺伝毒性に関する懸念が提起される。
 ・リファレンスポイントの特定に向け利用可能と判断される、ベルベリンを単独で用いる適切な反復投与毒性試験は実施されていない。
 ・ベルベリン含有食品サプリメントの摂取は、便秘・下痢・吐き気・腹痛等の消化器に関わる一時的な諸症状を引き起こす可能性がある。
 ・ベルベリンはCytochrome P450 3A4及び他のCytochrome P450酵素を阻害する可能性があり、ベルベリン含有植物性製剤と様々な医薬品類が相互作用するリスクが示唆されている。
 ・ H. canadensisを除き、当該任務の対象となる植物種に由来する製剤の毒性プロファイルは、ベルベリン含有量を除いては、適切な毒性試験が不足していることからほぼ不明であり、その結果として、これらの製剤に伴うハザードの特定及び特性評価に大きな不確実性をもたらしている。
 ・ H. canadensisの根茎/根に由来する製剤は、げっ歯類において発がん性を示し、中でも、肝腺腫の原因となる。潜在的な遺伝毒性作用機序を含め、そのメカニズムは不明のままである。H. canadensisの根茎/根に由来する製剤の摂取は、ヒトに対する発がんリスクとなる。
 ・ H. canadensis以外の植物に由来するベルベリン含有製剤の発がん活性については研究されていない。
 ・ヒトにおいて、C. majusの地上部に由来する製剤の摂取は、特異体質的ハーブ誘発性肝障害と関連付けられている。感受性の高い個体を特定することは現時点では不可能であり、また、当該反応を発生させない最低用量の設定も不可能である。
 ・入手可能なデータからは、当該評価の対象となった植物種及びその植物体の部位から製造される、如何なる製剤に関しても、ヒトに対する安全な摂取量を設定することは不可能である。
《COTに検討を要請する質問》
 1. 当該意見書に提示されているEFSAにより評価された情報のみを踏まえ、COTは、当該評価の各構成要素に対して到達された結論全体に同意するか。
 2. COTは、科学的方法論全体・研究のスコアリング・エビデンスの重み付けに関して意見があるか。
 3. COTは、EFSA意見書の構成及び明確性に関して意見があるか。
 4. COTは、その他の意見があるか。
 (注) 本文書はディスカッションを目的とする。COTの見解を示すものではなく、引用されるべきではない。
 本声明案の全文は以下より入手可能。
https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2026-03/TOX-2026-14%20Draft%20%20opinion%20on%20berberine%20Acc%20V%20SO.pdf
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国毒性委員会(COT)
情報源(報道) 英国毒性委員会(COT)
URL https://cot.food.gov.uk/%20Draft%20Scientific%20Opinion%20on%20the%20safety%20of%20plant%20preparations%20containing%20berberine