食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06670051535 |
| タイトル | 英国毒性委員会(COT)、妊娠中の女性の食事における緑茶と紅茶に含まれる化学物質(カフェイン以外)の潜在的リスクに関するスコーピング・ペーパーを公表【4/4】 (2/4) |
| 資料日付 | 2026年1月27日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | (この記事は 2 / 4 ページ目です) (前ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06670050535) Yeら(2011)(※補足46)は、中国山西省で行われた集団ベースの症例対照研究において、妊娠前後における茶の摂取と神経管閉鎖障害(neural tube defects(NTD))のリスクとの関連を検討した。著者らは、茶に含まれるカテキンが、ジヒドロ葉酸還元酵素(dihydrofolate reductase)の活性を阻害し、非活性型葉酸(7,8-ジヒドロ葉酸(7,8-dihydrofolate))から活性型葉酸(5,6,7,8?テトラヒドロ葉酸(5,6,7,8-tetrahydrofolate))への変換を妨げるという仮説を立てた。著者らは、この阻害作用によって葉酸代謝経路が乱れ、細胞への葉酸の生物学的利用能が低下し、その結果NTDのリスクを高める可能性があると考えた。妊娠前後に茶を飲まなかった女性(NTD症例487名、対照群688名)と比較すると、茶を毎日飲んだ女性(NTD症例20名、対照群9名)は、NTDの影響を受けた妊娠となるリスクが3倍高かった(OR 3.1; 95%CI 1.4~7.0)。 加工汚染物質 アクリルアミドとフラン類 アクリルアミド、フラン、メチルフラン(2-メチルフラン(2-methyl furan)、3-メチルフラン(3-methyl furan)、2,5-ジメチルフラン(2,5-dimethyl furan))は、一部の食品が加熱調理(家庭調理を含む)や加工中に高温(120℃以上)にさらされた際に生成する有機化合物である(FSA, 2014d)(※補足47)。 茶葉の加工は通常、萎凋(withering)、揉捻(rolling)、酸化、乾燥の4段階で行われる。これらの工程の目的は、生茶葉の水分含有量を減らすことである。乾燥工程では、さまざまな温度と時間で加熱が行われる。紅茶の典型的な工業的乾燥条件は100~140℃であり(Aaqilら, 2023)(※補足48)、緑茶ではより高い130~150℃の温度が用いられる(Zhouら, 2024)(※補足49)。したがって、これらのより高い温度域において、茶葉中にアクリルアミドとフラン類が生成する可能性がある。 多環芳香族炭化水素 2015年、FSAは、ハーブ、香辛料、栄養補助食品、茶における多環芳香族炭化水素(PAH)の含有状況に関する報告書を公表した(FSA, 2015)(※補足50)。検査対象となった茶95検体(ハーブティー68検体、茶27検体)のうち92検体からPAHが検出された。これらのうち、LODに近い、またはPAH4(ベンゾ[a]ピレン(benzo[a]pyrene)、ベンズ[a]アントラセン(benz[a]anthracene)、ベンゾ[b]フルオランテン(benzo[b]fluoranthene)、クリセン(chrysene)の合計)の濃度が非常に低かった茶(n = 3、濃度範囲; LOD~21.04 μg/kg)は、乳児向け製品であった。残りの検体では、低分子量のPAHが高レベルで存在する傾向が認められた。ベンゾ[a]ピレン(BaP)の濃度は0.13 μg/kg未満~80.54 μg/kgの範囲で、平均値は6.00 μg/kgであった。PAH4の濃度は0.40 μg/kg~385.93 μg/kgの範囲で、平均値は32.73 μg/kgであった。検体の約3分の1は、BaPが2 μg/kg、PAH4が20 μg/kgを超える濃度を示していた。 2008年、EFSAのCONTAMパネル(補足 フードチェーンにおける汚染物質に関するパネル)は、食品中のPAHに関する科学的意見書を公表した(EFSA、2008年)(※補足51)。この中には、乾燥茶葉検体(n = 30)も含まれていた。推定下限値(LB)(※訳注2)と推定上限値(UB)(※訳注3)それぞれの平均値は表3に示されている。 表3 乾燥茶葉検体(n = 30)で検出されたPAHのLBとUBの平均値(μg/kg)(EFSA、2008年)(※補足51) 化合物名など: LB/UB BaP: 8.37/8.38 PAH2(BaPとクリセンの合計): 24.85/24.87 PAH4(BaP、クリセン、ベンズ[a]アントラセン及びベンゾ[b]フルオランテンの合計): 42.66/42.69 PAH8(PAH4、ベンゾ[k]フルオランテン(benzo[k]fluoranthene)、ベンゾ[ghi]ペリレン(benzo[ghi]perylene)、ジベンゾ[a,h]アントラセン(dibenz[a,h]antracene)及びインデノ[1,2,3-cd]ピレン(indeno[1,2,3-cd]pyrene)の合計): 61.02/61.14 一般的に、茶におけるPAH8の濃度は10 μg/kgを超えることが確認された。茶葉30検体におけるPAH濃度は1~173 μg/kgの範囲であり、検体の20%が100 μg/kgを超えていた。しかし、EFSAは、実際に飲む際には抽出によって濃度が希釈されることを指摘している。英国におけるBaP、PAH2、PAH4、PAH8への平均総食事性ばく露量(一般集団)は、それぞれ188、499、936、1,415 ng/日であった。対応するBMDL10(補足 有害影響について過剰リスク10%をもたらすベンチマークドーズの90%信頼区間の下限値)に基づくと、PAHのばく露マージン(MOE)は、EU加盟国全体における平均的な食事性ばく露量の推定値において、消費者の健康に対する懸念は低いことを示している(ベンゾ[a]ピレン単独の平均ばく露量は3.1~4.3 ng/kg体重/日であり、MOEは16,300~22,600、PAH8の場合は、23.6~35.6 ng/kg体重/日でMOE 13,800~20,800)。 (次ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06670052535) |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
| 情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
| URL | https://cot.food.gov.uk/Background - green and black tea in the maternal diet |