食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06660561535 |
| タイトル | 英国毒性委員会(COT)、「母体の食事におけるシトリニンの潜在的リスクに関する声明」を公表 (後半2/2) |
| 資料日付 | 2025年12月19日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | (前半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06660560535) 〈オランダ国立公衆衛生環境研究所(RIVM)〉 2015年、オランダ食品消費者製品安全庁(NVWA)はRIVMに、EFSAの科学的意見書以降に公表された毒性学的研究がベンチマーク用量(BMD)又はHBGVの導出に利用可能か否かを判断するため、文献検索に基づく報告書の作成を委任した。 RIVMは、取得した研究の中から、Singhら(2014)による発達毒性試験(パラグラフ32)、及び、Hayashiら(2012)による亜慢性毒性試験(パラグラフ30)の2件をBMD分析に向け選定した。 導出された最も低いBMDLは、Singhら(2014)の研究における「頭殿長の減少」に対する48 μg/kg体重/日であり、当該研究ではリスク評価に向けた適切なPOD(point of departure)と見なされている。RIVMは、胎児への影響は母体毒性に由来する二次的な効果である可能性に留意している。母体への影響に関する情報が限定的であったため(測定されていたのは母体体重のみ)、胎児への影響を関連するものと見なし、「頭殿長の減少」に関するBMDL05が最も適切であると判断された。当該BMDLは、EFSAが2012年に設定したNOAELの2.4倍となる。 RIVMは、2011年から2015年の期間には、CITのin vivo遺伝毒性又は発がん性に関する新たな入手可能な科学論文は認められないと結論している。ラットにおけるシトリニンの腫瘍形成能に関するArai & Hibinoの研究(1983)(パラグラフ17)の再評価から、当該研究はBMD分析には適さないことが明らかとなった。よって、RIVMはシトリニンの遺伝毒性及び/又は発がん性に関するEFSAの結論に同意し、HBGVを導出していない。RIVMはさらに、CITの潜在的発がん性について調査を進めるためには、実験動物を用いる適切に設計された毒性試験の実施が必要であるというEFSAの要請を支持している。 〈COT〉 2012年のEFSA評価及び2012年から2024年までに公表された新たなデータから、COTはCITが腎毒性を有する点に合意している。母体毒性の評価において着目される点として、in vitro及びin vivo試験の双方から、CITへの食事性ばく露が生殖毒性及び発達毒性を引き起こす可能性があると示唆されているが、その影響の大半は母体毒性用量にて確認されている。 全体として、2012年のEFSA意見書以降に公表された新たなデータは、既存の結果を支持するものであるか、CITに関する既存の知見の基盤を増強するものであった。 したがってCOTは、HBGVを設定することは不可能であり、消費者に対するCITのリスクを判定するためには腎毒性の懸念を提起しない用量を用いることが適切であるという、EFSAの意見に同意する。RIVMが取得したBMDLは、具体的に生殖への作用を対象とするものであるが、これはEFSAの懸念を提起しない用量(訳注: 正しくは、「EFSAが特定したNOAEL 20 μg/kg体重/日」)の2.4倍である。したがって、腎毒性の懸念を提起しない用量は、母体毒性、生殖毒性、発達毒性に対して十分な保護となる。 《リスクの判定》 CITには腎毒性が認められる。さらに、肝機能に影響を与えると報告されている。さらに、生殖毒性・催奇形性・胚毒性作用と関連するが、これらは通常、母体毒性を引き起こす用量において確認される。これらの有害影響は母体毒性に由来する二次的なものである可能性がある。 2012年、EFSAはCITの免疫毒性作用について結論するために十分となるデータは存在しないと判断している。EFSAの意見書発表以降、新たなデータが公表されているが、データベースは依然として極めて限定的であり、COTは結論を導出することはできない。 入手可能なデータからは、CITが遺伝子変異を引き起こすとは示唆されない。しかしながら、CITは微小管及び/又は紡錘体形成に対して閾値効果を有する可能性がある。データベースにおける限界から、COTは、CITにDNA反応性変異原性のエビデンスは認められないものの、遺伝毒性及び発がん性のリスクは排除できないと結論する。 CITに対する推定総ばく露量は、平均において0~17 ng/kg体重/日、97.5パーセンタイルにおいて0~43 ng/kg体重/日であり、EFSA設定の腎毒性の懸念を提起しない用量である0.2 μg/kg体重/日下回っている。 EFSAはヒトに対してHBGVを設定しておらず、推定ばく露量はRIVMが動物試験から導出した生殖への作用に基づくPOD(48 μg/kg体重/日)よりも1,000倍以上低い。よって、本評価において算出された推定ばく露量からは、腎毒性や生殖・発達への作用に関し、毒性学的懸念は提起されない。 《結論》 入手可能なデータを踏まえ、COTは、HBGVは設定不可能であると結論し、腎毒性の懸念を提起しない用量として0.2 μg/kg体重/日を適用するEFSAのアプローチに同意する。COTはさらに、当該用量は母体・生殖・発達への作用に対して十分な保護効果を有すると判断する。RIVMは生殖への作用に対するPODとしてBMDL05である48 μg/kg体重/日を設定したが、これは腎毒性の懸念を提起しない用量の導出に用いられたPODよりも高いものであることから、さらに信頼性が高められる。 CITへの推定ばく露量は、腎毒性及び生殖・発達への作用に対し、毒性学的懸念を提起しない。くわえて、CITは検討された如何なる食品群からも定量下限(LOQ)を超過して検出されなかったことから、CITへの食事性ばく露量は低いことが確認され、食事中のCIT含有量は英国の消費者に対して懸念とはならないという結論が証拠立てられる。 しかしながら、データベースにおける限界から、遺伝毒性及び/又は発がん性のリスクは排除されない。CITの潜在的な遺伝毒性作用及び発がん性作用を探るため、さらなる研究が必要である。 本声明案の全文は以下より入手可能。 https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2026-01/COT%20statement%20on%20Citrinin%20in%20the%20Maternal%20Diet%20Acc%20V%20SO%20Updated.pdf |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
| 情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
| URL | https://cot.food.gov.uk/Statement%20on%20the%20potential%20risk%20from%20citrinin%20in%20the%20maternal%20diet%20-%20Introduction%20and%20Background |