食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu06630060535 |
| タイトル | 英国毒性委員会(COT)、ビスフェノールA(BPA)に関するポジションペーパーへの補足声明書草案を公表 (1/4) |
| 資料日付 | 2025年12月4日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | (この記事は 1 / 4 ページ目です) 英国毒性委員会(COT)は12月4日、ビスフェノールA(BPA)に関するポジションペーパーへの補足声明書草案を公表した。概要は以下のとおり。 背景 2016年、欧州食品安全機関(EFSA)は欧州委員会(EC)から、食品中に存在するBPAに関連する公衆衛生上のリスクを再評価するよう委任を受けた。EFSAは2021年12月にパブリックコンサルテーションのための意見書草案を公表し、暫定的な耐容一日摂取量(TDI)を4 μg/kg体重/日から0.04 ng/kg体重/日へ大幅に引き下げることを提案した。この引き下げにより、すべての年齢層において、平均的な消費者も高レベルの消費者も、新しいTDIを2~4桁上回ることになる。 COTは、2022年2月の臨時会議で、EFSAの意見草書草案について議論した(※補足1)。委員会は、EFSAがこの問題に計画的かつ体系的に取り組んでいることに同意した。しかしながら、委員会は、2015年のEFSA意見書で用いられた研究について、詳細な検討が行われていないことを指摘した。多くのデータが欠落していたため、新しい意見書は利用可能な証拠の全体像を十分に示していなかった。委員会は、EFSAが選択した主要なエンドポイント、すなわちTh17細胞(訳注 インターロイキン17を産生する炎症性ヘルパーT細胞の一種)の増加について懸念を示した。これは、最終的なエンドポイントではなく、中間的なエンドポイントであったからである。このエンドポイントから導出されたTDI案 0.04 ng/kg体重/日では、すべての食品摂取によって推奨レベルを桁違いに上回るBPAばく露につながることになるため、全人口がリスクにさらされ、したがって有害な影響を受ける可能性があることになる。しかし、これは利用可能なヒトのデータによって裏付けられているようには思われず、中間的なエンドポイントの使用は保守的(conservative)な対応であった。委員会は、これらの証拠に基づき、EFSAが適切な参照値に関して適切な結論に達したとは確信できなかった。COTの事務局は、COTのコメントと懸念をパブリックコンサルテーションの期限内に提出した。 パブリックコンサルテーションの後、EFSAは2023年4月にBPAの再評価に関する最終意見書(※補足2)を公表し、TDIを0.2 ng/kg体重/日に設定した。この新しいTDIは、当初提案された0.04 ng/kg体重/日よりも高いものの、依然としてすべての年齢層において平均的な消費者と高レベルの消費者が新しいTDIを2~3桁上回ることを意味する。欧州医薬品庁(EMA)とドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、EFSAにコメントを提出し、相反する見解を示した。これらの相違は解決できなかったため、各機関の設立規則に従い、EFSAとEMA/BfRは、論争の的となっている科学的な問題を明確化し、データに関連する不確実性を特定するため、ECに共同文書を提出する義務を負った(※補足3)。 BfRは2023年4月に、BPAに関するリスク評価(※補足4)を公表した。 COTは2023年5月に、EFSAの最終意見書(※補足2)について議論した(※補足5)。COTは、EMAのリスク評価のアプローチは、ヒト用医薬品の評価において利益も考慮するという点で、COTやBfRとは異なるものの、EMAとBfRはいずれもCOTと同様の科学的懸念を提起しており、主にEFSAが使用したエンドポイントに関して懸念を示していると指摘した。COTはさらに、EFSAの事前定義されたプロトコルがEFSA意見書で評価されたデータセットを制限しており、BPAにはより広範なデータセットが存在し、評価においてそれらを考慮すべきであったというBfRの批判に同意した。COTはまた、病態生理学的な意義が不確かな中間的エンドポイントが、十分に信頼できるものかどうかについても疑問を呈した。これは、より広範な議論ではあったものの、委員会は、EFSAがTh17細胞の変化を健康影響に基づく指標値(HBGV)を設定する根拠として十分に関連性があり、科学的に信頼できる中間的エンドポイントであるとする点に同意しなかった。さらに、このエンドポイントに関する不確実性を考慮すると、EFSAの意見書では、データを十分に評価し、信頼性の高いPOD(point of departure)を導き出すために、証拠の重み付けアプローチを明確に適用すべきであった。COTは、2006年、2008年、そして2015年において、BPAの安全性に関するEFSAの評価に以前は同意していた。しかし、委員会は、新しい証拠を考慮し、十分に保護的であることを確保するためにTDIを改訂する必要がある可能性を認めつつも、総合的に見て、証拠の信頼性はEFSAの結論やEFSAが設定したような低いTDIを支持するものではなかった。COTの見解と今後の対応案をまとめた暫定的なポジションペーパーを公表することが決定された。 2023年の晩春から初夏にかけて、ECは食品接触材料(FCM)におけるBPAの使用を禁止する声明書を発表した。 暫定的なポジションペーパーの最初の草案は、2023年7月にCOTに提出された(※補足6)。委員会は、EFSAの意見書(2006年、2008年、2015年、2023年(※補足2))のデータ、そしてEFSAの文献レビューの締め切り時点以降に発表されたデータを活用し、関連するエンドポイントに対して証拠の重み付けアプローチを採用するという提案に同意した。また、適用可能な場合は、データー統合のためにSETE(訳注 Systematic Evidence and Transparency Evaluation)原則を適用し、主要なエンドポイント、データギャップ、不確実性を特定し、BPAのTDIの設定に向けた今後の方向性を提案することが合意された。これにより、証拠の総合評価とデータ統合が、評価において透明性をもって反映されることが保証される。 (次ページの内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06630061535) |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源(公的機関) | 英国毒性委員会(COT) |
| 情報源(報道) | 英国毒性委員会(COT) |
| URL | https://cot.food.gov.uk/Draft%20supplementary%20statement%20to%20the%20COT%E2%80%99s%20position%20paper%20on%20bisphenol%20A%20(BPA) |