食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06600391149
タイトル 英国毒性委員会(COT)、「食品中に含有されるT-2トキシン及びHT-2トキシンのリスクに関する第二次声明案」を公表 (後半2/2)
資料日付 2025年10月9日
分類1 -
分類2 -
概要(記事) (前半の内容:https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu06600390149)

 COTが評価において判断の根拠として用いた、EFSA及びJECFA設定のT-2及びHT-2マイコトキシンに対するHBGVsを証拠立てる主要な情報は以下の通り(「HBGVの種別」、「HBGV」、「主要なエンドポイント」、「主要なエンドポイントにおける有害影響」、「適用した不確実係数」の順に記載)。
 ・ EFSA ARfD(T-2, HT-2, NEO)、0.3 μg/kg体重、BMDL10・2.97 μg/kg体重、ミンクにおける嘔吐、種内変動10
 ・ EFSA TDI(T-2, HT-2, NEO)、0.02 μg/kg体重、BMDL10・3.3 μg/kg体重、ラットにおける白血球数減少、種間変動10・種内変動10・亜慢性ばく露から慢性ばく露への外挿2
 ・ JECFA ARfD(T-2, HT-2, DAS)、320 ng/kg体重、BMDL10・2.6 μg/kg体重、ミンクにおける嘔吐、種間変動2.5・種内変動3.16
 ・ JECFA TDI(T-2, HT-2, DAS)、25 ng/kg体重、BMDL10・1.8 μg/kg体重、体重増加量の減少、グループHBGV8・亜慢性ばく露から慢性ばく露への外挿3・その他のデータベース内の不確実性3
《結論》
〈穀物の穀粒を用いた加工品〉
 T-2及びHT-2への急性ばく露量は、全集団においてグループ急性参照用量(ARfD)を下回っており、よって、毒性学的懸念とは認められない。平均摂取量における慢性ばく露量も耐容一日摂取量(TDI)を下回っており、よって、毒性学的懸念とは認められない。しかしながら、高摂取量(97.5パーセンタイル)域において、乳児(0 - 18ヶ月齢)、幼児(1.5 - 3歳)、成人(19歳 - 64歳)、高齢者(65歳以上)の慢性ばく露量は、TDIを最大で3倍超過しており、潜在的な健康懸念を完全には排除できない。中でも、若年層に対しては排除されない。これらの知見は、マイコトキシン調査に基づく乳児・幼児を対象とする2015年のCOTの評価と概ね一致する。
〈RTE食品類〉
 推定ばく露量は穀粒類よりも相当に高く、TDIを高頻度にて超過し、乳児・幼児においてはARfDも超過する。この結果から、これらの年齢層、その中でも慢性的な高摂取者に対し、潜在的な健康リスクが示唆される。しかしながら、利用可能なデータセットは極めて限定的であり、一般集団のばく露を反映していない可能性があるため、これらの結果は潜在的に懸念される食品の指標としてのみ扱うべきである。
〈総括〉
 COTは、より堅牢かつ信頼性の高いリスク評価を可能とするため、RTE食品類におけるT-2トキシン及びHT-2トキシンの総量に重点を置いて、より広範かつ代表性の高い発生データの収集を勧告する。原材料から完成品に至るまでの穀物サプライチェーン全体にわたる検査もまた、今後の評価の改善に貢献すると考えられる。
《COTへの質問》
 COTには、附属書Aに関し、以下の質問を検討するよう要請する
 i. 委員は声明案の内容、中でも、導出された主要な結論に同意するか。
 ii. COTはその他に意見があるか。
《参考文献》
 ・ 0 - 12か月齢までの乳児、及び、1 - 5歳の少児の食事に含有されるT-2トキシン(T2)、HT-2トキシン(HT2)、ネオソラニオール(NEO)に関する声明(2018年)
https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/cotstatement-t2ht2andneosolaniol.pdf
 ・ マイコトキシンへの複合ばく露に由来する潜在リスクに関する声明(2021年)
https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2021-10/COT%20statement%20combined%20exposure%20to%20mycotoxins%20technical_final_0.pdf
 ・ T2及びHT2マイコトキシンに対する既存の健康に基づく指標値(HBGVs)に関するディスカッション ペーパー(TOX/2023/04)
https://cot.food.gov.uk/Discussion%20paper%20on%20existing%20health-based%20guidance%20values%20(HBGVs)%20for%20T2%20&%20HT2%20mycotoxins
 ・ 食品に含有されるT-2及びHT-2マイコトキシンのリスク評価(TOX/2024/24)
https://cot.food.gov.uk/Background%20-%20Risk%20Assessment%20of%20T-2%20and%20HT-2%20mycotoxins%20in%20Food
 ・ 食品に含有されるT-2及びHT-2マイコトキシンのリスク評価(TOX/2025/14)
https://cot.food.gov.uk/Background%20-%20T-2%20and%20HT-2
 ・ 食品中に含有されるT-2トキシン及びHT-2トキシンのリスクに関する第一次声明案(TOX/2025/26)
https://cot.food.gov.uk/Background%20-%20Annex%20A%20to%20TOX/2025/26
《注》 本文書はディスカッションを目的とする。COTの見解を示すものではなく、引用されるべきではない。
 本声明案の全文は以下より入手可能。
https://cot.food.gov.uk/sites/default/files/2025-10/TOX-2025-40%20Second%20draft%20statement%20for%20T2-HT2%20in%20food%20Acc%20V%20SO.pdf
(訳注)
 欧州委員会規則(EU) 2024/1038により食品中に含有されるT-2トキシン及びHT-2トキシンに対し、以下のような最大基準値が導入され、「食品中の特定の汚染物質に対する最大基準値を規定する欧州委員会規則(EU) 2023/915」に収載されている(全19食品カテゴリーに渡り、10 ? 1,250 μg/kgまで)。
例)
 最終消費者向けオート麦: 100 μg/kg
 最終消費者向け大麦・トウモロコシ・デュラム小麦: 50 μg/kg
 多くのカテゴリーにおいて、2013年の「欧州委員会勧告 2013/165/EU」において設定された指標値から大幅な引き下げとなった(80% - 50%の引き下げ)。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 英国毒性委員会(COT)
URL https://cot.food.gov.uk/Second%20draft%20statement%20on%20the%20risk%20for%20T-2%20and%20HT-2%20mycotoxins%20in%20food