食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05790430104
タイトル 米国疾病管理予防センター(CDC)、包装済みサラダに関連した複数州にわたる腸管出血性大腸菌O157:H7集団感染に関する情報を最終更新
資料日付 2022年3月3日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  米国疾病管理予防センター(CDC)は3月3日、包装済みサラダに関連した複数州にわたる腸管出血性大腸菌O157:H7集団感染に関する情報を最終更新した。概要は以下のとおり。
1. 当該集団感染は終息した。汚染した食品の喫食により病気にならないよう、食品のリコールや集団感染の最新情報を常に把握しておくこと。
2. CDC、複数州の公衆衛生及び規制当局並びに米国食品医薬品庁(FDA)は、複数州にわたる腸管出血性大腸菌O157:H7集団感染について調査を行った。疫学及び遡及調査のデータにより、Simple Truth Organic ブランド及びNature’s Basket ブランドのOrganic Power Greensが病因であることが示された。2022年3月3日時点で、本集団感染症は終息している。
3. 腸管出血性大腸菌O157:H7の集団感染株に感染した計10人が4州(ワシントン州、アラスカ州他)から報告された。発症日は2021年11月27日から12月9日までであった。患者の年齢は26歳から79歳で、年齢中央値は59歳、100 %が女性であった。情報の得られた10人のうち4人が入院し、2人が腎不全の一種である溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症した。ワシントン州から死亡者1人が報告された。
4. 州及び地方の公衆衛生当局は、患者が発症前の1週間に喫食した食品について聞き取り調査を行った。9人がOrganic Power Greens(内訳:Simple Truth Organicブランド8人、Nature’s Basketブランド1人)を喫食したと報告し、7人の顧客情報の記録により、これらの製品の購入が示された。Organic Power Greensの両ブランドには、同じ葉物野菜のミックス(有機ほうれん草、水菜、ケール、及びフダンソウ)が入っている。
5. FDAは遡及調査を実施し、アリゾナ州ユマ及びカリフォルニア州サリナスの栽培地域から、当該Organic Power Greensを供給した農場を特定した。しかしFDAは、遡及調査で単一の製品コードを特定することできなかった。
6. 全ゲノムシークエンス解析(WGS)により、患者の検体に由来する細菌が遺伝的に近縁であることが示された。これは、当該集団感染の患者が同じ食品により発症したことを示唆している。
7. 10人の検体由来の細菌のWGSでは、クロラムフェニコール、ストレプトマイシン、スルフィソキサゾール、テトラサイクリン、及びトリメトプリム-スルファメトキサゾールに対する耐性が予想された。CDCの全米薬剤耐性監視システム(NARMS)検査機関による標準薬剤感受性試験を用いた3人の検体の試験により、これらの結果が確認された(ストレプトマイシンについては当該方法では試験されなかった)。腸管出血性大腸菌O157:H7感染患者には抗菌性物質の投与は推奨されないため、これらの知見は治療ガイダンスに影響しない。
8. またWGSにより、当該集団感染株が、以前にロメインレタスの摂取(※訳注)、子羊との接触、及びレクリエーション用水へのばく露に関連する集団感染を引き起こした株と類似していることも示された。
9. CDCは2021年12月30日、賞味期限(best-if-used-by date)が2021年12月20日までであるSimple Truth Organic Power Greens及びNature’s Basket Organic Power Greensを喫食しないよう勧告した。
(※訳注)2018年に発生したアリゾナ州ユマ栽培地帯由来のロメインレタスに関連した腸管出血性大腸菌O157:H7株による集団食中毒。米国の36州にわたり発生した当該集団食中毒の合計患者数は210人、入院患者数は96人(うちHUS発症者は27人)、5人の死亡者が報告された。
(参照URL: https://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu04970580104)
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/疾病管理予防センター(CDC)
情報源(報道) 米国疾病管理予防センター(CDC)
URL https://www.cdc.gov/ecoli/2021/o157h7-12-21/index.html