評価書詳細

項目 内容 添付資料ファイル
評価案件ID kya20231121196 -
評価品目名 牛肉骨粉等の鶏・豚等用飼料への利用について -
評価品目分類 プリオン -
用途 - -
評価要請機関 農林水産省 -
評価要請文書受理日 2023年11月21日
評価要請の根拠規定 食品安全基本法第24条第1項第5号 -
評価目的 - -
評価目的の具体的内容 牛又はめん山羊に由来する肉骨粉等を馬、豚、鶏又はうずらを対象とする飼料の原料として利用するため、飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律第3条第1項の規定により定められた動物由来たん白質又は動物由来たん白質を原料とする飼料の基準及び規格の一部を改正すること。 -
評価結果通知日 2024年5月22日 -
評価結果の要約 飼料としての利用を検討している原材料（牛肉骨粉等）の安全性について、対象となる牛肉骨粉等を含む飼料（鶏・豚等を対象）は、牛、めん羊及び山羊の死亡と体及び特定危険部位（Specified Risk Material: SRM）を含まない原料から製造されるものである。牛の肉及び内臓並びにめん羊及び山羊の肉及び内臓については、現在までに、これまでの食品安全委員会の評価結果に影響を及ぼす知見は確認されておらず、現行のBSEに係るリスク管理措置を前提とする限り、飼料として利用を検討している原料となる牛並びにめん羊及び山羊の部位に、BSEプリオンが蓄積する可能性は極めて低い。

牛肉骨粉等を馬、豚又は家きんへ給与することによる人へのBSE感染リスクに関し、給与対象動物におけるプリオンの感受性・伝達性については、これまで、馬については野外でのプリオン病の存在は報告されておらず、また、馬のプリオンたん白質の構造がプリオン病への抵抗性に関与している可能性があるとの報告があるとしている。豚及び家きんが自然状態においてBSEに感染し、BSEを伝達するという科学的根拠はないとしており、また、感染実験の結果から、豚はBSEに感受性があるものの、経口ばく露による自然感染はないとされている。現在までに、これらの見解に影響を及ぼす新たな知見は確認されていない。
給与対象動物におけるプリオンの感受性・伝達性に係る知見を踏まえると、牛肉骨粉等を含む飼料を給与された馬、豚又は家きんにおいてBSEが伝達する可能性は低く、原材料の安全性も考慮すると、これらの動物を通して人がBSEに感染するリスクは極めて低い。
牛肉骨粉等を馬、豚又は家きんへ給与することによる人へのBSE感染リスクに関し、現在の交差汚染防止対策の確認及びリスク管理措置実施状況について点検を行った結果、我が国における牛肉骨粉等の牛等への給与防止のためのリスク管理措置は有効に機能しているものと考えられた。
これまで実施されてきた牛等に対するリスク管理措置が同様に遵守される限りにおいては、牛等に牛肉骨粉等を含む飼料が給与される可能性は低く、原材料の安全性も考慮すると、これらを通して人がBSEに感染するリスクは極めて低い。

以上より、牛肉骨粉等を、鶏・豚等を対象とする飼料の原料として利用したとしても、人への健康影響は無視できる。
評価結果の要約補足 - -