研究情報詳細

評価案件ID cho99920090803
評価案件 メチル水銀の継続的負荷による毛髪/血液水銀濃度比の個体差の解明(研究課題番号0803)
資料日付 2010年3月31日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
事業概要 [主任研究者]所属:東北大学/氏名:佐藤 洋
メチル水銀の耐容週間摂取量に関する検討を目的として、メチル水銀濃度の比較的高い魚を成人男女27名に14週間摂取させ、同数の対照群と比較し、その後15週間に渡り血液および毛髪中水銀濃度の経時的データから毛髪/血液濃度比の変動について解析した。その結果、総水銀の毛髪/血液の比は最小値157から最大値1051(2番目に高い値585)と幅があることが示された。血液から毛髪への移行の時間的ずれにも1週間から3週間の個人差が観察された。リスク評価を行う上で、メチル水銀代謝における不確実性要因の基礎的検討が今後も必要と考えられた。また、研究協力者の心拍(R-R間隔)の周波数分析から、一過性の交感神経活動の上昇を示唆する結果が得られた。
一般に、交感神経優位の状態は心疾患とも関連すると報告されている。メチル水銀の低用量域ばく露の成人における影響についても評価に加える必要性を示唆する結果と考えられた。

(注)この報告書は、食品安全委員会の委託研究事業の成果について取りまとめたものです。
   本報告書で述べられている見解及び結論は研究者個人のものであり、食品安全委員会としての見解を示すものではありません。
事業名 食品健康影響評価技術研究
実施機関 食品安全委員会
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