Q&A詳細
評価案件ID | mob20110900018 |
タイトル | 遺伝子組換えパパイヤについて |
公表日 | 2012年11月1日 |
問い合わせ・意見 | 遺伝子組み換え技術を使って栽培されたハワイ産パパイアが、日本で認可されることになりましたが、他の既に認可されている遺伝子組み換え作物と異なり、生で食べる機会が多い作物なので、その安全性については相当の不安があります。 |
問い合わせ・意見分類 | 食品安全委員会活動一般関係 |
コメント元 | 食品安全委員会 |
コメント | パパイヤは、パパイヤリングスポットウイルス(PRSV)に感染すると果実に斑点を生じ、糖度を下げるなど、収穫できなくなるほどの深刻な被害をもたらすことがあります。 遺伝子組換えパパイヤである「パパイヤリングスポットウイルス抵抗性パパイヤ55-1系統」(パパイヤ55-1)は、このPRSVの影響を受けないよう作製されました。パパイヤ55-1には、PRSVが持つリボ核酸をおおうタンパク質を作る遺伝子(PRSV CP遺伝子)が導入されることにより、PRSVが増殖できなくなります。 パパイヤ55-1の食品としての安全性は、食品安全委員会が策定した「遺伝子組換え食品(種子植物)の安全性評価基準」に基づいて、導入されたPRSV CP遺伝子等が作るタンパク質のアレルギー誘発性や、導入された遺伝子による意図しない影響の確認などを中心として評価しました。 結果としては、 ・PRSVは、多くのパパイヤに自然感染しており、被害の少ない果実は食用とされるが、健康被害の報告はなく、また、ヒトに対して病原性を示す報告もないこと、 ・PRSV CP遺伝子が作るタンパク質は、毒性やアレルギー誘発性を持つという報告はなく、胃液で容易に分解されること、 ・仮に1日1個パパイヤを食べたとしても、PRSV CP遺伝子が作るタンパク質の摂取量は日本人の平均的なタンパク質の摂取量に比べ、ごく微量であること、 ・パパイヤは元々、アレルギー物質などを持っているが、導入された遺伝子の影響で、その量が増えたり、新しい有害物質を作るおそれはないこと などから、パパイヤ55-1については、「ヒトの健康を損なうおそれはない」と判断しました。 詳しくは、食品安全委員会ホームページに掲載されていますのでご覧下さい。 ・パパイヤリングスポットウイルス抵抗性パパイヤ55-1系統の食品健康影響評価結果 http://www.fsc.go.jp/hyouka/hy/hy-tuuchi-papaya_55-1.pdf ・季刊誌「食品安全」第21号 http://www.fsc.go.jp/sonota/kikansi.html ・遺伝子組換え食品(種子植物)の安全性評価基準 http://www.fsc.go.jp/senmon/idensi/gm_kijun.pdf |
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