Q&A詳細

評価案件ID mob20110300001
タイトル 福島原発事故によって放出された放射性物質の食品への影響
公表日 2011年9月7日
問い合わせ・意見 震災による福島原子力発電所の事故によって放出され続けている放射性物質が、広範囲に飛散しているとの情報があり、既に農産物への影響も出ており、出荷停止命令が出ていない地域から出荷された農産物でも、食べることによる将来的な健康被害がとても不安です。
問い合わせ・意見分類 食品安全委員会活動一般関係
コメント元 食品安全委員会
コメント 食品に含まれる放射性物質の健康に与える影響に関して、食品安全委員会としては、3月29日の「放射性物質に関する緊急とりまとめ」において、

・ 放射性ヨウ素について、年間50ミリシーベルトとする甲状腺等価線量(実効線量として2ミリシーベルトに相当)は、食品由来の放射線曝露を防ぐ上で相当な安全性を見込んだものである

・ 放射性セシウムについて、国際放射線防護委員会(ICRP)の実効線量として年間10ミリシーベルトという値について、緊急時にこれに基づきリスク管理を行うことが不適切とまで言える根拠も見いだせておらず、これらのことから、少なくとも実効線量として年間5ミリシーベルトは、食品由来の放射線曝露を防ぐ上でかなり安全側に立ったものである

としたところです。

〔参考〕
○食品安全委員会
放射性物質に関する食品の安全性について
「放射性物質に関する緊急とりまとめ」へのリンク
http://www.fsc.go.jp/sonota/emerg/emerg_torimatome_bunki.html

一方、この「放射性物質に関する緊急とりまとめ」は、東北地方太平洋沖地震に伴い発生した東京電力福島第一原子力発電所における事故直後の事態の緊迫性にかんがみ緊急にとりまとめたものであり、御指摘の乳幼児や妊産婦(胎児)に与える影響や、発がん性、ウラン・プルトニウム等についての検討などの課題が残されていることから、「放射性物質の食品健康影響評価に関するワーキンググループ」を設置し、詳細な検討を続けているところです。

〔参考〕
○食品安全委員会
「放射性物質の食品健康影響評価に関するワーキンググループ」へのリンク
http://www.fsc.go.jp/senmon/sonota/index.html

また、食品に関する不安や、放射線の基礎的事項等について「放射性物質と食品に関するQ&A」も作成しておりますので、御活用下さい。

「放射性物質と食品に関するQ&A」へのリンク
http://www.fsc.go.jp/sonota/emerg/emerg_QA.pdf
コメント元 厚生労働省
コメント 食品衛生法上の暫定規制値は、今般の原子力発電所事故を受け、食品の安全性を確保するために、速やかに規制を実施することが重要であると判断して、原子力安全委員会により示された飲食物摂取制限に関する指標値を暫定規制値としています。

原子力安全委員会が定める指標値は、国際放射線防護委員会(ICRP)が勧告した放射線防護の基準をもとに、原子力安全委員会が1年間に許容できる線量及びわが国における食品の摂取量等を考慮して、食品カテゴリーごとに定めています。

なお、本規制値については、内閣府の食品安全委員会の緊急とりまとめにおいて、安全側に立ったものであるとされていますが、その後も食品安全委員会で評価が継続されており、評価結果を踏まえて再検討することとしています。
添付資料ファイル -