Q&A詳細

評価案件ID mob07018000025
タイトル グルコサミン・コンドロイチン・コラーゲン等を含んだ食品の広告について
公表日 2008年10月17日
問い合わせ・意見 新聞広告や通販のカタログで、グルコサミン、コンドロイチンやコラーゲン等は、軟骨成分に効くとか補給するとの表現を見かけるが、誇大広告なのではないだろうか。
問い合わせ・意見分類 その他
コメント元 食品安全委員会
コメント (平成20年8月分)
 国立健康・栄養研究所では、これらの物質について、以下(抜粋)のとおり公表しています。
①グルコサミンは糖の一種で、グルコースにアミノ基が付いた代表的なアミノ糖であり、動物の皮膚や軟骨、甲骨類の殻に含まれている。俗に「関節の動きをなめらかにする」、「関節の痛みを改善する」などといわれ、ヒトでの有効性については、硫酸グルコサミンの摂取が骨関節炎におそらく有効と思われている。ただし、重篤で慢性的な骨関節炎の痛みの緩和に対しては、その効果がないことが示唆されている。安全性については、硫酸グルコサミンは適切に摂取すればおそらく安全と思われており、塩酸グルコサミンは短期間、適切に摂取する場合は安全性が示唆されている。若い人が長期にわたって摂取すると、自然な軟骨再生力が低下する可能性がある。また、グルコサミン摂取による血糖値、血圧、血中コレステロールおよびトリグリセリド値の上昇などが報告されているので、糖尿病、高脂血症などの患者は注意して利用することが必要である。妊娠中・授乳中の安全性についてはデータが十分でないことから使用を避けるべきである。
②コンドロイチン硫酸は、軟骨、結合組織、粘液に含まれるムコ多糖類の一種で、動植物性の食品に少量存在する。俗に「骨の形成を助ける」、「動脈硬化や高血圧を予防する」などといわれている。ヒトでの有効性については、骨関節炎の緩和に対する検討が行われているが、見解が一致しておらず、まれに上腹部痛、吐き気、などの副作用がみられる。安全性については、適切に用いれば経口摂取でおそらく安全と思われるが、妊娠中・授乳中の安全性については十分なデータがないので使用は避ける。
③コラーゲンは、皮膚、血管、腱、歯などの組織に存在する繊維状のタンパク質で、からだを構成する全タンパク質の約30%を占めている。コラーゲンは健康食品として俗に「美容によい」、「骨・関節疾患に伴う症状の緩和によい」などといわれているが、ヒトでの有効性については信頼できるデータが見当たらない。安全性については、アレルギーを誘発する可能性が示唆され、妊娠中・授乳中の安全性についての十分なデータがないことから使用を避けるべきとされている。
(参考)
 国立健康・栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報
https://hfnet.nibiohn.go.jp/
詳細は上記サイトの「素材情報データベース」を参照
○グルコサミン https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail24.html
○コンドロイチン https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail580.html
○コラーゲン https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail23.html

なお、食品安全委員会では、国の内外における食品の安全性の確保に関する情報をホームページ等で公表しておりますが、より一層充実した内容となるよう努力していきたいと考えています。
(参考)
食品安全委員会「食品安全総合情報システム」
http://www.ifsis.fsc.go.jp/fsilv1/do/FSIMenu
詳細は上記サイトの「食品安全関連情報」を参照。
コメント元 厚生労働省
コメント (平成20年8月分)
健康増進法においては、食品として販売される物について、健康の保持増進の効果等に関し、著しく事実に相違する、又は、著しく人を誤認させるような広告等の表示をしてはならないとされています。
厚生労働省においては、「食品として販売に供する物に関して行う健康保持増進効果等に関する虚偽誇大広告等の禁止及び広告等適正化のための監視指導等に関する指針(ガイドライン)について」等を都道府県等に通知するとともに、「虚偽誇大広 告等違反事例集」を作成し、都道府県等と連携して、監視指導に努めているところです。
(参考)
「食品として販売に供する物に関して行う健康保持増進効果等に関する虚偽誇大広告等の禁止及び広告等適正化のための監視指導等に関する指針(ガイドライン)に係る留意事項」
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/hokenkinou/dl/7d-1.pdr
添付資料ファイル -