Q&A詳細

評価案件ID mob07018000015
タイトル 健康食品のガンマ線照射について
公表日 2007年10月26日
問い合わせ・意見 健康食品の素材に放射線のガンマ線が照射されていたものがあったと報道されていた。ガンマ線照射により、どの程度の有害性が懸念されるのか。また、照射による健康食品へのメリットはどのようなものであるのか。ガンマ線照射についての確かな情報を国民にいち早く知らせることが肝要だ。
問い合わせ・意見分類 その他
コメント元 原子力政策担当室
コメント (平成19年6月分)
食品への放射線照射(食品照射)については、原子力委員会食品照射専門部会(以下、専門部会という)において、検討が行われ、報告書として取りまとめておりますので、その内容に沿ってご質問に回答いたします。専門部会では、食品照射に関する国内外の動向、有用性、安全性に関する内外の評価の現状等について調査審議を行うとともに、わが国における食品照射に関する今後の取組に関する考え方を検討し、昨年9月食品照射専門部会報告書「食品への放射線照射について」をとりまとめました。
ガンマ線照射による有害性については、1980年に、FAO(国連食料農業機関)、WHO(世界保健機関)及びIAEA(国際原子力機関)の合同会議は「いかなる種類の食品でも、総平均線量が10kGy(グレイ)*以下で照射された食品には毒性学的な危険性は全く認められない」と結論しています。比較的高い線量の照射が必要な殺菌による衛生化でも、10kGy以下の照射でその目的を果たすことができます。
食品への放射線照射のメリットは、一般的には、食品の温度をほとんど上昇させずに殺菌・殺虫などが可能ということです。加熱による変質や香気成分の揮散を起こさずに殺菌することが可能ですし、また、化学薬剤処理の問題点である残留といった問題もありません。
このため、世界では52ヶ国及び台湾において、食品への放射線照射が許可されています(2003年現在)。我が国では、食品衛生法に基づき、ジャガイモへの芽止め目的での放射線照射のみが許可されていますが、今後、原子力委員会での検討結果を踏まえ、香辛料といった有用性が認められる食品について、食品安全行政の観点から妥当性を判断するための検討・評価等が行われることが期待されます。
なお、以下のウェブサイトにおいて、食品専門部会報告書及び報告書を受けた原子力委員会決定、部会における配布資料や議事録等が公開されています。http://www.aec.go.jp/jicst/NC/senmon/syokuhin/index.htm
* Gy(グレイ):放射線の量に関する単位 <!--PAUSE-->
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