食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06250060294
タイトル 世界保健機関(WHO)、ポリ塩化ビフェニルを含むダイオキシン様化合物に対する2005年の毒性等価係数の更新に関する専門家会議の内容を報道発表
資料日付 2024年3月15日
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分類2 -
概要(記事)  世界保健機関(WHO)は3月15日、いくつかのポリ塩化ビフェニル(polychlorinated biphenyls:PCBs)を含むダイオキシン様化合物(dioxin like compounds)に対する2005年の毒性等価係数(toxic equivalency factors:TEF)の更新に関する専門家会議の内容を報道発表した。概要は以下のとおり。
 WHOの専門家会議は、2022年、ポルトガルのリスボンにおいて開催された。
・背景
 1990年代の初頭以降、WHOは、国際レベルにおけるダイオキシン類及びダイオキシン様化合物に対するTEFを調和することにより、各国の規制当局へ勧告を行う目的で専門家会議を実施してきた。TEFは、ダイオキシン類の最も毒性が強い形態である2,3,7,8-TCDD(訳注 2,3,7,8-テトラクロロジベンゾジオキシン)と比較して、ダイオキシン類、ジベンゾフラン類(dibenzofurans)及びダイオキシン様PCBの毒性を表す。ダイオキシン類及びダイオキシン様化合物に対するWHOの直近のTEFは、2005年における類似の専門家会議を通してWHOにより設定された。
 2005年の会議以降、相対効力(REP)の推定及びTEFの選択の可能性に関して、同族体特有のデータが大量に公表された。個別試験から得られたこれらのREPのデータは更新されたREPデータベースに追加され、TEFの変更が正当かどうかを判定するために、ベイズ推定によるメタ回帰法において使用された。このTEFの再評価に適用された手法は、2005年のWHOの専門家会議による勧告に直接従うものである。
・専門家会議へ参加する専門家の任命
 省略
・会議の結果
 招集された全ての専門家の間で、更新されたREPのデータベースは、ダイオキシン類、フラン類及びダイオキシン様PCBに対する2005年のWHOのTEFを再評価する必要があることを示すとの意見の一致を見た。さらに、2022年の専門家会議の結果の信頼性と確実性を高めるベイズ法を、REPのデータベースの検証に使用する必要があると決定された。
 専門家の判断及びコンセンサスに基づくTEFの設定を使用した前回の専門家会議と対比して、今回の会議では、TEFの「最良推定値」を導出するために、更新したREPのデータベース、コンセンサスに基づく重み付け、ベイズ推定による用量反応モデル及びメタ解析を使用した。更新されたデータベースには前回のデータセット数のほぼ2倍にあたるデータベースが含まれ、重み付けに資するメタデータが含まれる。このデータセットのベイズ分析の結果、推定の不確かさを伴う、同族体特有の効力のバイアスのない定量評価が得られた。上記モデルから導出されたTEFの「最良推定値」は、ほとんど全ての同族体に対する2022年のWHOのTEFを定めるために使用され、これらの値は、前回は半対数(half-log)に丸められたが、今回は丸められなかった。例外はモノ-オルトPCB(mono-ortho PCBs)であり、会議のパネルは、これらの化合物に関して限定され不均一なデータしか利用できないため、2005年のWHOのTEFを維持することに合意した。
 ヒトの母乳及びシーフード中で測定されたダイオキシン様化合物の濃度の限られたセットにこれらの新たなTEFを適用すると、2005年のTEFを使用した場合よりも総毒性等量(toxic equivalents :TEQ)は低くなる傾向を示す。いくつかの関連するヒト用の食品製品に関して、新たに提案された2022年のWHOのTEFを使用した場合、総TEQの計算では、2005年に設定されたTEFを使用した場合に比較して、係数2(約50 %)の減少を示した。
 この専門家会議の結果及び詳細は、2024年の「Regulatory Toxicology and Pharmacology」に公表された(※訳注)。
(※訳注) 「Regulatory Toxicology and Pharmacology」:詳細は以下のURLから参照可能
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0273230023001939?ref=pdf_download&fr=RR-2&rr=8644271c8cb31850
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL https://www.who.int/news/item/15-03-2024-who-expert-consultation-on-updating-the-2005-toxic-equivalency-factors-for-dioxin-like-compounds-including-some-polychlorinated-biphenyls
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