食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu06180720160
タイトル 英国食品基準庁(FSA)、英国において小売される鶏肉・七面鳥肉における大腸菌・カンピロバクター属菌・サルモネラ属菌の薬剤耐性サーベイランス報告書を公表
資料日付 2023年11月20日
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概要(記事)  英国食品基準庁(FSA)は11月20日、英国において小売される鶏肉・七面鳥肉における大腸菌・カンピロバクター属菌・サルモネラ属菌の薬剤耐性サーベイランス報告書を公表した。概要は以下のとおり。
1. 背景
 FSAは、フードチェーンが薬剤耐性(AMR)菌の発生・拡散において果たす役割について理解を深めるためのプロジェクトを継続的に委託している。 我々のAMRサーベイランス・プログラムの実施は数年前から行われており、特に小売される食肉に重点が置かれている。2015年から2020年までFSAは、小売される食肉中のAMR大腸菌に関する欧州連合(EU)の統一的調査に参加していた。この調査では、英国の小売店で収集された牛肉、豚肉、鶏肉におけるAMR菌汚染率データを数年にわたって作成してきた。この調査により、鶏肉、そして鶏肉ほどではないが牛肉及び豚肉がAMR大腸菌に汚染されている可能性があることが確認された。
 英国のEU離脱に伴い、英国がEUの調査を実施する義務はなくなったが、小売される食肉におけるAMRの監視継続は重要であり、EUの調査に合わせて我々がサーベイランスを行うことで、AMRデータの比較が可能になる。
 よって我々は、2022年1月から12月にかけて、英国で小売販売される鶏肉及び七面鳥肉のAMR調査を委託した。この調査は、この分野におけるサルモネラ属菌サーベイランスのベースライン同様に、サーベイランスにおける優先事項として位置づけられ、エビデンスのギャップを埋め、大腸菌及びカンピロバクター属菌の継続的監視を行うものである。
2. アプローチ(省略)
3. 結果
・鶏肉及び七面鳥肉の基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)/AmpC産生性大腸菌の汚染率は、鶏肉及び七面鳥肉ともに12%であった。mcr-1保有コリスチン耐性大腸菌は鶏肉及び七面鳥肉検体の1%から検出された。
・鶏肉のカンピロバクター属菌汚染率は48%であったが、七面鳥ではかなり低かった(5%)。高レベルのカンピロバクター属菌(>1000 cfu/g)が検出されたのは鶏肉検体の6%においてのみで、七面鳥検体からは検出されなかった。鶏及び七面鳥のカンピロバクター分離株では、シプロフロキサシン及びテトラサイクリン耐性が広範に認められた。
・サルモネラ属菌汚染率は鶏肉(2%)及び七面鳥(<1%)で非常に低かった。いずれのサルモネラ属菌もESBLやカルバペネマーゼ産生性の耐性菌ではなかった。鶏肉及び七面鳥の検体からは、大腸菌、カンピロバクター属菌、サルモネラ属菌及びAMR株が検出されたが、これらは加熱調理を前提とした生肉であることに留意すべきである。徹底した加熱調理により、AMR菌を含む存在する微生物はすべて死滅するため、消費者へのリスクは軽減される。特に生肉を扱う際には、AMR菌のリスク及び拡散を最小限に抑えるために適切な衛生管理を行う。
4. 結論
 適切な衛生管理及び調理法が守られれば、汚染された食肉の取り扱い及び消費によってAMRに関連する感染症を罹患するリスクは、非常に低い。この勧告は、サルモネラ属菌やカンピロバクター属菌に汚染された食肉にも当てはまる。
 当該報告書は以下のURLから閲覧可能(PDF版、109ページ)。
https://www.food.gov.uk/sites/default/files/media/document/FS430917%20Surveillance%20of%20AMR%20in%20E.%20coli%2C%20Campylobacter%20and%20Salmonella%20on%20raw%20fresh%20chicken%20and%20turkey.pdf
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国食品基準庁(FSA)
情報源(報道) 英国食品基準庁(FSA)
URL https://www.food.gov.uk/research/antimicrobial-resistance/a-survey-of-antimicrobial-resistant-amr-e-coli-campylobacter-and-salmonella-on-chicken-and-turkey-meat-on-retail-sale-in-the-uk
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