食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05970440301
タイトル 論文紹介:「欧州の複数国に由来する野生狩猟獣肉(wild game meat)からの基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生腸内細菌目細菌の検出:CTX-M-1産生Moellerella wisconsensisの優位性、2021年11月」
資料日付 2022年12月8日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  Eurosurveillance(2022
, 27(49):pii=2200343、doi: 10.2807/1560-7917.ES.2022.27.49.2200343)に掲載された論文「欧州の複数国に由来する野生狩猟獣肉(wild game meat)からの基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生腸内細菌目細菌の検出:CTX-M-1産生Moellerella wisconsensisの優位性、2021年11月(Finding of extended-spectrum beta-lactamase (ESBL)-producing Enterobacterales in wild game meat originating from several European countries: predominance of Moellerella wisconsensis producing CTX-M-1
, November 2021)、著者M Nuesch-Inderbinen (Institute for Food Safety and Hygiene
, Vetsuisse Faculty
, University of Zurich
, スイス)ら」の概要は以下のとおり。
・イントロダクション
 食肉は、薬剤耐性細菌及び薬剤耐性遺伝子の食品を介した伝播の媒介物となる可能性がある。基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生腸内細菌目細菌の存在は、畜産食肉では確認されているが、狩猟獣肉についてはあまり調査されていない。
・目的
 特に欧州中央部において、ESBL産生腸内細菌目細菌が野生狩猟獣肉にどの程度存在する可能性があるのかを調査することを目的とした。
・方法
 欧州の肉屋、狩猟者、小売店及び大規模な狩猟肉加工施設から供給された様々な種類の狩猟獣肉の合計111検体を対象に、選択培地を用いてESBL産生腸内細菌目細菌のスクリーニングを行った。分離株の遺伝子型及び表現型が評価された。
・結果
 39検体(全体の35%)からESBL産生腸内細菌目細菌が検出され、その大半(35/39)が狩猟肉加工施設から供給されたものであった。分離株の内訳は、Moellerella wisconsensisが 32株、大腸菌(Escherichia coli)が18株、Escherichia marmotaeが 1株であった。PCRにより、blaCTX-M-1(n=31)、blaCTX-M-32(n=8)、blaCTX-M-65(n=4)、blaCTX-M-15(n=3)、blaCTX-M-8(n=1)、blaCTX-M-14(n=1)、blaCTX-M-55(n=1)及びblaSHV-12(n=2)が確認された。多くの大腸菌は系統群A(n=7)又はB1(n=9)に属していたが、いくつかの分離株は腸管外病原性大腸菌(ExPEC)のsequence type (ST) 58(n=4)、ST68(n=1)及びST540(n=1)に属していた。6株の選抜された分離株の全ゲノムシークエンス解析の結果、M. wisconsensis の4株では巨大プラスミド上にblaCTX-M-1が、またM. wisconsensis 1株及びE. marmotae 1株ではIncN_1プラスミド上にblaCTX-M-32が位置していることが明らかにされた。48株(94%)が多剤耐性表現型であった。
・結論
 野生狩猟獣肉におけるESBL産生腸内細菌目細菌の高い存在割合が示された。これは野生動物の生息環境の汚染やと体の皮剥ぎ又はカット時に微生物汚染が生じている可能性を示唆している。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) Eurosurveillance(2022 , 27(49):pii=2200343)
URL https://www.eurosurveillance.org/content/10.2807/1560-7917.ES.2022.27.49.2200343
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